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■経済とお金

2009年11月 7日 (土)

◆国債が売れない?

●まったく売れないってことではない。買う方が1.40%の金利をつけないと買いません よってことだ。5日の10年もの国債の入札の話。

●売る方と買うほうはそれぞれ意図がある。売る方(国)は資金調達だし、買う方は資産運用となる。つまり1,4%の金利をつけないと買いませんよってわけだ。

●国債残高はGDPの1.7倍にまで膨れて、先進国の中で突出しているが、海外勢に依存することなく、主に国内の金融機関など機関投資家が、購入して国の借金を支えている。

米国債などは各国に買われて、とくに中国などに頭が上がらない構図になってることを考えれば良しとするべきか?

●今年度の発行を44兆円内にしたいという、鳩山総理の発言(2日)に対して、管副総理がやや不確定な発言をして、市場からはブレがあるとみなされた。

●税収が落ち込み、帳尻合わせで更なる増発が避けられないという、市場の疑問が国債の消化不良を招いたらしい。応札率で見ると前回の10月の3,5倍から2.4倍に低下した。それにしてもまだ2.4倍もあるってことは、リスクに見合った運用手段が他にあまりないってことだよね・・

結局、もう少し安く買えれば(金利を高くすれば)買うよって言う、市場の意思表示だ。

●一方、国債の金利は長期金利の高騰を招き、国債の利払い費を膨らませる。

実際、たとえて言えば、日本国は利払いのために、国債発行して自転車操業しているサラ金地獄に近い。

住宅ローンの金利は上がり、企業の財務も悪化する。それでも暴落しないのは、日本が今でも純資産が豊富な、最大の債権国であることの担保があることだろうか?

●IMFの予想だったか、根拠は知らないが、近い将来日本の国債残高は、GDPの2.4倍になるなんて話もある。いつまでも 打出の小槌は続かない。

●何より早期の景気回復が 望まれる。全体で見ると企業の業績が、年間換算では底入れしたという話もある。売り上げ総額(940社)が13%減の343兆円に対して、経常利益が前期並みになった。ほとんど固定費などのコスト削減によるらしい。

米国の失業率の悪化(10.2%)も気になる。

2009年11月 4日 (水)

◆結構したたか!ドルの実力

●米国発・金融危機で・米国自身の信用はだいぶ落ちたかに見えた。

事実 ドルはだいぶ売られて、ドル安傾向が続いている。・・というよりドル安を米当局は放置している様に見える。

世界各国の外貨準備もドルから ユーロ・円などへシフト・・という話も聞くが、・・

●09年4~6月期までの、世界のドルの外貨準備比率は39.4%で過去最低だった。ちなみにユーロは17.2%と上昇した。コレがその話の裏づけだった。

1~3月にかけては、資本の引き上げに直面した新興国が、外貨準備の取り崩しをせざるを得ず、上のような結果だった。

●ところが、ふたを開けてみれば、金融危機が一服した4~6から先進国の外貨準備については、増加分のうちの38.5%がドルだった。新興国についても、増加分の79.4%がドルだった。

●つまり言われるほど ドルは売られていないことが解る。ドル安になったことで数量的に凹んだという事情があるようだ。上記の最低になった39.4%は  ドル安が大きな原因で、先進国・新興国ともドルを積極的に買っている。

●ユーロの保有額の上昇は、むしろ先進国のようで、ユーロ未参加の欧州諸国が自国通貨高を防ぐため、ユーロ買いの介入をしている特殊要因が原因だそうだ。

●ただし中国はやや違う。4~6月期に1778億ドル増えた外貨準備のうち、米国債等の投資額は28億ドルに過ぎない。

09年1~3月には 77億ドル外貨準備が増えたが、米国証券投資は355億ドルと4倍近く、 その反動で減ったという見方もある。 元を広めたい中国にとっては、BRICSの間で ドルを介さない貿易取引を模索するなど、今後のドルのシェアは次第に減るだろう事は予想される。

しかし危機後のドルの粘り越しを見ると、まだまだ ドルは基軸通貨といえる。

 ●一方、円は 円キャリー取引を通じて、各国通貨に換えられ、世界に投資されてきた。ジャパンマネーが大きな役を演じていたわけだが、・・・低金利の資金が世界に供給されたところのみ見れば、基軸通貨という見方もできるのかも?(笑)・・

hisa wrote

2009年10月19日 (月)

◆米銀破綻・100行以上に!

●米国の銀行破たんが、ことし99社となり100行以上が つぶれそうな雰囲気だ。

S$L(貯蓄貸付組合)危機の1992年の179社以来、実に17年ぶりの多さとなる。

理由は 個人・企業が不動産を取得したり、ビル建設に肩入れしすぎたということらしい。

日本の中小金融機関と違って、米国の中小金融機関は、不動産融資比率が高い事が裏目に出た。

実に68%が不動産融資だそうだ。うち商業用が61%で、景気後退で空室が増え、賃料が見込めなくなったことが、焦げ付きの原因だ。(空室率15.47%・6月末)

●そもそも金融危機は、サブプライムローンの証券化商品が、 住宅市場のバブル崩壊とともに、紙くずに近くなり起きたことだ。  が、まだ住宅価格は下げ止まりまで届いていない。

それに加えて、商業用不動産の値下がりが懸念されていた。それがモロに影響を与えて、金融機関が破綻したということで、あまり驚くに当たらない。まt金融機関の数も多い。

●JPモルガン・チェースなど大手銀行は。証券部門の収益から損失をカバーできるが、未上場の金融機関も多くて、資本調達もままならないのが現状だ。

●米連邦預金保険公社(FDIC)は 経営不安行が6月末で、416社もあるとみており、

預金保護の基金が不足する事態も想定されるので、10~12年分の保険料・450億ドル(4兆円)を前倒しで払うなど苦肉の策をとっているということだ。

●住宅価格の高騰による含み益を担保に、消費に走った米国の姿は、かつてバブル時期に1億総不動産屋と言われた日本人の話を髣髴させる。

国内にとどまった日本と比べて、世界中に 危機をばら撒いた米国の罪はより大きい。

hisa wrote

2009年10月 4日 (日)

◆ここまで回復・日本の製造業

●どうやら日本企業の生産・販売が回復してきたようだ。社長100人のアンケートで、

リーマンショック以前に比べ、どの程度 回復したか?に対して

過半数が8割以上と答えた。(9割台は22.6%で8割が25.5% )

自動車や電機などで4割、5割減産などの話を聞いただけに、最悪期は脱したような印象だ。

元の水準に戻るのはいつか? については11年4月以降が21.2% という回答だ。

今期決算で減収減益と見る企業が、今年の」3月、6月、9月になるにつれ それぞれ21.9%、38.7%、42.4%と増加した。09年末で底打ちという見方だ。

●一方 素材の輸出が回復して、すでにリーマンショック以前の水準に戻した。

合成樹脂(ポリエチレンは高密度56% 低密度が31%増加)、鋼材(熱延コイル40%以上増加)、セメントが27%増加になって、アジア向けを中心に回復している模様。 

輸送の用船料も2~3倍にはね上がっている。中東の石油プラントも 中止や延期が、再開されて、ようやく動き出した感じだそうだ。

●円高基調で株安だが、経済そのものは回復基調にある。

hisa wrote

2009年9月24日 (木)

◆日本国債の凋落!

●個人向け国債が売れなくて困っている。また新聞報道では、日本の財政をとても不安と感じる人が68%もいるらしい。(財務省調査)

ある意味健全ともいえるが、その理由を聞くと

無駄使いが多い・72%、国の政策の失敗・52% が圧倒的に多い。財務省のイメージにいたっては、40~50%が、国民のことがわかってない・責任感が不足していると答えた。

●あるエコノミスト調査(クレディスイス証券)によると、日本の09年財政赤字は。GDP比で10%になるという。50兆を超える額だ。かつてバブル崩壊で、90年代に企業は雑巾を絞るようにリストラに励み、バランスシートの調整でGDP比12%を超えていた設備投資超過を解消した。結果03~4年には5%を超える貯蓄超過になった。合計で17%の膨大な貯蓄増加があったわけだ。

この貯蓄が、政府の公共投資による財政赤字(GDP比11%)を埋め合わせて、余りあるものだった。

●日本が今問題なのは、今後、バブル後のような、企業部門の貯蓄過剰は望めないことだ。一時的には景気悪化で、設備投資は抑制され、法人税の支払いが減ることも貯蓄の増加にはなるが、07年のGDP比3.1%から増えた15兆円を補うものにはならない。

●いま日本企業は ビジネスモデルのミスマッチや、資源インフレに悩まされている。ホンダの車よりヒュンダイの方が世界で多くの車を売ってたり、いつの間にかフォルクスワーゲンが販売台数で、トヨタのすぐ後ろに迫ってたり、携帯メーカーの不必要な高機能は販売シェアを落として、、共通して世界のメインの市場から、やや乖離して低迷しているように見える。

もはや、新興市場に安くて高品質を提供しないと生き残れない。それにより、利益水準が本格回復しなければ貯蓄余力は回復せず。財政赤字をファイナンスできないわけだ。

●つまり企業部門貯蓄では財政赤字をカバーできない。高齢化で、貯蓄の取り崩しが増え、家計貯蓄にも頼れない。

なれば財政赤字は、さらなる国債発行でファイナンスするしかない。が、銀行の預貸率はバブル後よりは改善して、余剰資金で国債を買う余裕がなくなってる。

●米国などとは違う、従来の潤沢な国内貯蓄を担保とした国債発行が成り立たなくなってるのではないか? 帰結として近い将来に予想される最悪シナリオは、国債価格の下落に行き着くだろう。

結果は「悪い金利上昇」と呼ばれる、長期金利の上昇を招く。今の日本の経常収支は貿易収支・所得収支ががんばって黒字を確保してるが、これさえも万全とはいえないわけだ。

●民主党政権になって八つ場ダムの問題が起きているが、134にも上るダム計画に無駄がないか?

という疑問は、住民の利害を超えたところにあるのではないか?財務省のアンケートは物語ってる。

hisa wrote

2009年9月22日 (火)

◆米国人の家計・緩まず

●米国人の家計が 一時潤っている。といっても09年資金循環統計(4~6月)の話だ。

資産から負債を引いた純資産の残高が、約53兆ドル強(4843兆円)となって、前年日で2兆ドル増えた。金融資産はこのうち1兆8000億ドルで、株式などが中心だ。無論株価の回復が主な理由だが、 08年3月に62兆ドルあったものが。1年後52兆ドルに落ちた後の回復だ。

●米国の双子の赤字と言われた経常収支の赤字は、主に米国人の過剰消費が原因のひとつと言われている。結果 赤字はどんどん縮小している。

資産残高は67兆ドル強、負債残高は14兆ドル強で、負債は約1.7%減った。それもカードや自動車ローンの減り方が大きく、過去の借金返済に汲々とする米国人の姿が見て取れる。

●企業も負債残高が1.8%減で、個人・企業とも身を縮めており、政府や州政府の財政政策で需要を補う構図になっている。銀行の商業用不動産に対する不良債権の処理もこれからで、当分米国は持ちなおしそうもない雰囲気だね・・

これを見て 日本企業の投資先も 米国や中国から他のアジア・新興国へ大きくシフトし始めたようだ。

●しかし中国もクレジットカードの延滞が09年6月末で57億元(770億円)となり、昨年比で2.3倍となった。内需が十分でなくバブル崩壊の危険もありそう。

hisa wrote

2009年9月16日 (水)

◆米銀・損失処理これから

●1990年代 バブル崩壊後 邦銀は不良債権の処理に10年から15年もかかった。

リーマンショック以来1年経過後に・・

いま米国銀行が、その同じ道を辿り始めている。米議会調査委員会が処理の遅れを指摘する報告書を出した。

その額およそ6000~1兆5000億ドル(136兆円)になるそうで、資本増強無しに成り立たない金融機関が、相当出てくることが予想されている。

●IMFの調査では、日米欧の、07~10年の損失額累計が、4兆540億ドル(369兆円)になり、米銀はそのうち約3分の2になるそうだ。しかしながら米銀は証券化商品の損失が主だが、欧州は景気回復の遅れによる不良債権の方がむしろ増えてる様子。

米国に比べて、情報開示が充分でなく、英国のバンカーには、日本の「失われた10年」を辿るかもしれないと言う 不安や観測もあるようだ。

●これ、英国のロイヤルバンク・オブ・スコットランド(RBS)CEOの発言だ。

英国中央銀行総裁は、日本の経験に学び、日本人に謝らなければいけないと既に認めている。3兆円の公的資金を投入し国有化されたRBSだが、不良債権額が4倍の4兆6000億円にもなった。

●主に中東欧・バルト3国の不良債権が多い事情もある。約121兆円も融資残高があり、その処理は遅れている。

●不良債権の買取機構を作り、税金を投入する手法は、かつて批判の矢面になった日本の損失処理対策だが、塩付けになったまま損失が膨らみ、自己資本を食いつぶした構造は、かつての日本の銀行そのものの姿だ。

●政府・日銀総裁もかつて、ツーリトル・ツーレイトと揶揄されて、不良債権処理を欧米各国に批判されていた。今回の処理を巡って、さぞかし溜飲を下げたことは想像される。つまり、あんたたちも同じことやってるじゃないかと、日本に学びなさいと・・・・なにやら、誇らしいような、先輩ズラしたいような誘惑に駆られる話だ。

しかし、製造業・中小企業の仕事が激減して、四苦八苦してる報道など聞けば、それどころじゃない事がよく判る。英国も米国も日本も 、グローバル化した経済では もはや一連托生なのだ。

hisa-wrote

2009年9月 4日 (金)

◆新聞片隅の小さな数字

●新聞の一角の 目立たない数値が結構 その後の展開の予想だったりする事がある。例えば08年確定値で 日本の出生数は109万1156人と2年ぶりに増加した。1338人、昨年比で増えた。しかし、死亡数も増えたため(3万4073人)減小数が5万1251人となった。民主党の子育て支援策が どうなるかに拠るが、死亡者が増えるのはしょうがないとして 出生が増えるのは喜ばしい。

●日本のお金がブラジルに向かってる。7月末に1兆円を越えた。投資信託を通じての数字だが、金利が高い(成長の証?)高成長が見込まれる・・・などで。ブラジル・レアル建ての資産が1兆707億円になった。結果外貨建て資産の4%にもなった。

ブラジル中央銀行は政策金利を5%引き下げて、8.75%としたが、金融危機後 この数字は異例の高金利で、投資マネーを惹きつけている。ブラジルは 次なる経済大国の候補だ。人口も多いし資源も恵まれてる。

但し通貨のぶれは 変動が大きいので鵜呑みは禁物だ。余裕資金を投入しよう。

●日米の金利差が縮小している。長期金利は8月上旬の2.4%差から2%に縮小して

いる。

米ドルの価値が下がった事があるが、おかげで円相場は高騰した。91円にもなって、輸出企業には痛い数字。

流れは 価値の高い円に投資資金が流れるだろうが、それで何に投資するのかが問題。

●国内企業の株式は、割高と言う声も有る。 日本の外貨準備は、かつて円高阻止目的でドルを買い、90兆円前後のドル資産を持つが、米国債は6月末で66兆円を買っている。これ、以外と少なく、英国・中国に続く数字だ。しかしいわゆるサイレント・マジョリティとしての日本は、米国にとっては都合の良い買い手だろう。

●民主党には 円建て米国債なら買う・・・・など、中国と同様の話も聞こえるし、世界からお金を集めて、国家運営をせざるを得ない米国にとって、国力凋落の実感を伴うものだろう。

●中国は 本当にこれからも経済大国なのか・既にピークが過ぎたと言う話もある。

一人っ子政策による高齢化などの矛盾や、医療保険制度などセーフティネットの不備が消費を抑えてる現実があり、13億人+アルファの人口を今後も果たして養えるのか?について、疑問を呈する人もいる。

2009年9月 1日 (火)

◆息切れ 各国の経済対策?

●総選挙も終り、民主の圧勝となった。ブログでも紹介してきた子育て支援策は民主のマニフェストの方が具体的だ。予算措置が取られて実際に動けば、世のお母さんには大変な支援になるだろう。やっとフランス並みに少子化対策の防波堤になる。

●鉱工業指数も7月は前月比で1.9%伸びた。3ヶ月連続の改善だ。

一方 需要と供給のギャップは大きく、年間で40兆円の需要が不足してるらしい。

設備や労働力が過剰な状況はまだ変わらず。

需要が実際のGDPで、民間企業の設備や労働力を平均的に使って生み出せる潜在的需要を供給と言っている。

●一方頼みの中国も、この所、息切れだ。上海株式相場は急落した。上場企業の減益や日本同様、需要と供給のギャップが株式相場に影響を与えそうだ。

危機後の、4兆元の景気対策の息切れも目立つ。バブルへの懸念で金融引き締めに入る可能性もあり、日本企業にはマイナス要因だ。

一方インドは 財政支出が功をなして、6.1%まで 成長が回復した。

07年10~12月以降で初めて、四半期成長率が、前期を上回った。但し 財政出動は 09年で対GDP比・6.8%の 財政赤字を作る模様。追加景気対策は取りづらい環境だ。

●日本株も 1万500円前後のもみ合い相場になってる。年末にかけ9000円台に戻るかどうか?注視したい・・

hisa wrote

2009年8月27日 (木)

◆長引く米・景気回復

●日本株・NY株もこの所の経済指標の改善を受けて上げた。しかし米の経済指標をよく見る限り、景気悪化は長引きそうだ。オバマ政権も当初 V字型の回復を予想していたが、どうやら向こう10年の経済財政見通しを見直した。

財政赤字も5月予想より27%増え850兆円になる。また、2019年の政府債務も1575兆円の予想で、GDP比で76.5%にもなる。(ちなみに日本は170%)

●住宅指標(S&Pケースシラー住宅価格指数)も2ヶ月連続で改善傾向だが、価格自体は10都市平均数値で、前年比15.1%下がった。

全体で3割程度 市場傾向線から乖離してると言うレポートが有る。しかし下落はそれに留まらず、不況の拡大で傾向線から更に割り込み、ピーク(06年12月)からは4割程度まで下がる可能性があるという。それにはまだ2~3年かかる予想だ。

●つまり住宅バブルはまだ改善しておらず、差し押さえの増加も止まっていない。住宅の値上がりを担保にした、消費者の過剰債務解消も、上記理由から、およそ3年ほどかかると予想され、消費マインドの回復には時間がかかる。

●実態経済が改善しないと雇用の悪化も改善しない。

95年のルービン財務長官が切り替えた強いドル政策以来、米・投資銀行株式会社が演出した、経常赤字以上のお金を、世界から集めて更に高く運用し、国内に富を蓄え、余剰を海外投資に振り向ける、米金融帝国と言われるモデルは破綻した。

●今後米の経常赤字は減るだろうが、債務残高の増加などドルの凋落は避けられないだろう。日本の米国投資も次第に変わらざるを得なくなる。

hisa wrote

2009年8月12日 (水)

◆日銀 景気判断据え置く!

●日銀は1日の金融政策決定会合で、景気の判断を 「下げ止まっている」と言う前回の判断を据え置いた。

日本株は景気回復を先取って上げているが、政策金利も 0.1%誘導とそのままで、過度の期待を覚ました格好だ。

●生産・輸出・個人消費は明るさが見え、雇用悪化や過剰設備・天候不順などが暗い、まだら模様の経済だ。

今夏の大手企業のボーナス(出るだけましだと言う声も有る)は2割くらい減った。失業率も過去最悪の5.5%を越えるかもしれない。公務員給与も今度下がるよね?

●比較的良いアジア 特に中国の回復も息切れの傾向が見える。中国銀行(中央銀行)は民間融資が減少と発表、大規模公共投資で落ち込んだ経済を穴埋めしたが、個人消費につながっていない様子。11日の経済統計は事前予想をすべて下回った。

民需が弱いため、物価が下がるデフレ傾向は日本と同じだ。ただ不動産に向かった融資が多くて、資産バブルの破裂が気になるところだ。

●米・FOMC会合が始まる。一方の大市場米国の指標をFRBがどう判断するか?

日本株市場は その様子見だ

hisa wrote

2009年8月 8日 (土)

◆米雇用減少  下げ止まり?

●7日の米・雇用統計によると 雇用者数(農業除く)の減少が24万7千人になった。まだ減ってる・・つまり失業者が増えてるわけだが、6月が44万3千人だったことを考えると大分改善した。

●昨年9月の金融危機以来、最も少なかった。製造業とサービス業に減少が緩やかになった事が大きい。連邦政府が雇用を増やしたことも有るらしい。

●絶対数でいうと19ヶ月連続で減少しており、その数670万人が失業した。戦後最長だそうだ。27週間以上の長期失業者は6月比で68万4千人増加するなど、まだまだ本格回復には程遠い。

●日本の株価は、米国の景気を写すこの数字に敏感に反応してる。あとは住宅価格の指数が、どこで反転するかだね・・・まだ 当分かかる?

hisa-wrote

2009年8月 1日 (土)

◆製造業化した米・金融業

●日銀総裁になり損ねた武藤大和総研理事長の編集による本が出た。それによると

米・投資銀行は、従来は証券の発行・引き受け・M&A・トレーディングなどの仲介やコンサルティングを本業としていた。

それだけでも高度な業務だが、そのうちに投資目的会社(SIV)を外部につくり、住宅ローン担保証券(RMBS)や、債務担保証券(CDO)や クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)などを、金融工学技術を使って製造するようになった。

●原料は、サブプライムRMBSを使い、加工して製品化した。これらの証券化商品には株式市場のような公開のマーケットがないので、格付会社がお墨付きを添えて、投資銀行が世界中に販売した。言わば のし袋といったところか?

有料で格付けをする機関との、いわばお手盛り 利益相反を内包した構造だった。

●証券化は、リスクを薄く広く分散化するというメリットはあるが、リスクの総量は変わらない。

金融サービスから製造業に変貌する中で、監督官庁も認識を変えなければならない。それが追いつかないがゆえに、CDOなどの発行増が、古典的な住宅地価の下落という事象をきっかけに、いとも簡単に投資銀行モデルを崩壊させた。

●技術は、いつも進化するが、どう使いこなすかが重要というのは想像がつくだろう。

●震源地となった米国では、今そこに有る危機に対して行った財政出動の出口を巡って、著名なノーべル賞・経済学者 グルーグマン教授と 英国人大家の歴史学者ファーガソン教授の論争が続いている。

財政拡張は米国をよみがえさせられるのか? ドル基軸・覇権国家の衰退の始まりなのか?  とうい観点からだ。

hisa wrote

2009年7月18日 (土)

◆米国景気と日本企業

●米・銀行大手の決算が発表された。個人部門を持つJPモルガンチェース・シティグループ・バンクオブアメリカなどはいずれも、個人部門は赤字だ。個人部門とは、住宅ローン・個人向け融資・クレジットカード部門などだ・・・

●減益をカバーしたのは すべて法人か市場部門だ。トータルでは黒字を確保した。かつての投資銀行 ゴールドマン・サックスは個人部門を持たないのが幸いして大幅増益になった。・・がこれも今は 銀行の一部門になっている。

●失業率が10%近くになり。個人ローンの焦げ付きが急増してる。商業銀行は特に影響が大きい。おそらく大増発された国債の消化で、プライマリーディラーは大きな利益を上げたのでは?と思うが、ダウ500社の内42社が決算を出して、うち7割が予想より内容が良かった。

●それでも 全体では前期より、3割の減益で、回復の兆しは見れるが、まだまだといったところか?貯蓄率の改善による消費の減退も大きな重しだろう。

●住宅市況も、戸建が前月比で3.6%増え、2ヶ月連続の数字だが、前年比では46%減で、いまだ半分以下の水準だ。全体の8割になる、戸建に限れば

14.4%増で中西部・北東部が健闘。西部が落ち込んでいる。

半年先行の先物指標ともいえる、着工許可件数は6月が8.7%増で、2ヶ月連続のプラスになった。戸建については5.9%増で3ヶ月連続の増加らしい。

しかし中古市場の在庫はまだ多くあり、V字回復は期待できないとの事だ・・

●この間 中国は5月末で米国債保有残高が、380億ドル増えて、8000億ドルを越えた。仮想敵国の中国が、米国の景気を支える不思議な構図は、いつまで続くのか?本意ではないが、中国にはぜざるを得ない矛盾が有るわけだ。

元の切り上げを阻止したい中国は、為替介入で膨大な外貨準備を積み上げた。この辺は円安志向の日本と同じ構図だが、違うのは仮想敵国と、同盟国の違い。リスクをを避けてユーロなどにシフトしたいが、取りあえずは米国債にせざるを得ない中国のジレンマは続く。

●ところで、中国への日本企業投資は、08年に初めてインドへの投資額に抜かれた。インドへの直接投資額は8090億円で、中国への6793億円を越えた。

民主主義国で英語圏・50年に中国を追い抜く人口など、既に日本企業の眼はインドに向かってるようだ。

経済混乱の中で、結構 したたかな動きだね~

hisa-wrote

2009年7月15日 (水)

◆高金利・円高政策の薦め

日経夕刊・十字路からの紹介

●双子の赤字で名高かった米国の、経常赤字が改善している。金融危機やその後の不況の影響で、米消費者の財布が締まり、ほぼゼロ水準だった貯蓄率が7%まで改善した事による。貯蓄率が上がれば消費は減る。

米国の場合、GDPの7割が消費支出で占められていた。この貯蓄率10%位になりそうで、そうすると消費の比率が、GDP比で70から63%に下がるということだ。

するとGDP比で5%の経常赤字を減らし、政府部門か企業の設備投資を2ポイント分改善させるのだそうだ。しかし、お金は設備投資より財政支出による国内需要の喚起・大きな政府に向かいそうだ。

●米国のこの変化、日本への影響は大きく、対米輸出が消えることから、GDP比で3%分の経常黒字が減ってしまう。

●設備投資は落ち込み、輸出主導型経済は行きづまる。景気を落とさないようにするには、見返りに消費増加で、GDPの5%以上を稼がなければ追いつかないそうだ。

●これを改善するには 円高を誘導し、あわせて輸出企業の合理化推進と、輸入価格の下落を享受した消費の推進、高金利による消費マインドの改善が必要との事。

消費の刺激が難しいからと言って、財政出動に頼るのはGDP比170%で、先進国最悪の負債を持つ日本では難しいだろう。ならば高金利政策ということらしい。

●不況だから低金利政策・円高抑制という従来のステレオタイプの政策は古いのでは?という論調だ。

●政治の現場では 低金利政策を変えるにはかなり勇気が要るだろうし、円高が過ぎると為替介入の歴史の有る日本では、強い円というのは、理屈では解っても、なかなか、政策として実施されないのが実情だろう。

●自動車に見られる、19世紀からの化石燃料技術が革新的に変わろうとしている。国家の運営も時代と共に変わるのか?難しい時代だね・・・

hisa wrote

2009年7月 7日 (火)

◆日米欧の住宅市況

住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫) 理事長が、住宅市況について見通しを述べている。結論から言うと 米国は来春以降、欧州はその後も長引きそうだ。日本は買い控えの戻りが出てきて、リーマンショック前の水準に近づいた・・・とのことだ。

●サブプライムショックは米国発だ。住宅価格が下げ止まれば、金融機関の不良債権発生が止まる。

しかし、証券化事業も、国営化したフレディマックなど政府保証の有るものに限られ、民間の実績はまだ皆無らしい。危機以前 ローン債権を投資銀行などに送れば、すぐ換金できた頃とは様変わりだ。

●米住宅価格指数(S&Pケース・シラー指数)の最新4月分は、昨年比でー20%と相変わらずだが、先物が来年5月頃から 上向いてるそうだ。

FRBは1兆2500億円ドル・120兆円の証券化商品を買い取るとして、既に4671億ドル45兆円を既に買い取った。カリフォルニア・アリゾナ州では すでに中古住宅が動き始めているらしい。  が・・・地区により一定の効果が現れているという認識だ。

●欧州はもっと厳しい。バブルも過去10年英・スペインが2,9倍。仏が2,4倍で米国の2倍を上回っている。比較的軽いのはドイツくらいだ。

下げる余地は米国以上で、不良債権処理がこれからの欧州の金融機関には、資本注入がありえるような住宅市場の環境だ。

●日本は 5月の住宅着工が前年比30%減で、まだまだ厳しい。が・・年初12000戸あった在庫が8000戸以下になった。また中古住宅も売買が目立ち始めた。フラット35の申し込み件数が  4割り増えたりして住宅へ資金がまわる気配も少し見られる。

●返済についての相談は6月に前月比3倍になり、賞与月の7,8月がどうなるか

心配だそうだ。

hisa wrote

2009年7月 5日 (日)

◆財務省OBの金融危機の見方

●元 財務省官僚で、与野党対立のあおりを受け日銀総裁になり損ねた、 武藤敏郎氏(大和総研理事長)。 日経が氏の米・金融危機の見方を紹介してる。

それによると

●危機当初の、米政府の対応は場当たり的だった。(リーマンを破綻させ、AIGを救済した)

破綻処理のルールや公的支援の枠組みが出来てなかった。(97年秋・当時日本の山陽証券・北海道拓殖銀行・山一證券の破綻処理の混乱と似ている)

●金融安定化法案策定に動き、不良資産救済プログラムを作ったが、目的が不良資産買取から資本注入に変わり、政策がぶれた。

●その結果 不良資産処理がないまま、資本注入が進み市場は混乱した。

●シティグループの不良資産の将来の損失を 11月に政府が保証した(実質国有化で時間を稼ぐ)ことで、日本の経験を学んだと理解した。

●オバマ大統領の財政支出・金融安定化策・借り手対策は有効だった。

特にストレステスト(金融機関の資産査定)・資本増強・官民ファンド創設は市場に安心感を与えた。

●問題はある。ストレステストは第3者に検証できてない。お手盛りの可能性が有る。

●国際協調は成熟した。中央銀行のドル資金供給や、利下げ、CP購入などの流動性供給で主要国は協調した。米FRBの国債買切りも長期金利の安定を目指したものだ。財政支出も各国の阿吽の呼吸で動いてきた。

●今後 肥大化したバランスシートを平時に戻すためには、民主的プロセスが必要で苦労する。とくに日本の経験から思い起こせば、更なる財政出動の追加が予想される。

●その場合、財政赤字が膨らみ 長期金利の上昇や為替の下落をまねき、将来景気回復が始まったときに、金融の緩和状態の解消が出来るか?政策金利を上げる事ができるかどうか?で、次のバブルを招く可能性が有る。出口の戦略が 次の大きな課題となってきた。

hisa wrote

2009年6月26日 (金)

◆米・FRBの景気観測

●米・FOMCは景気の見方で次のような判断をした。

●前回4月会合から、経済の収縮は一応鈍化して金融市場も落ち着いてきた。いまだ、雇用の減少や住宅価格の下落、設備投資の縮小の問題があり、個人消費もいまだ低空飛行だ。しばらく(来年中~末まで)、超低金利(実質ゼロ金利)が続き、マネー供給のための量的緩和策が続く。

したがって、しばらくは景気低迷だが、緩やかに回復するだろう。様子見の状況で、いわゆる底入れ判断を、10人全員の委員が全会一致で決めた。

●今年末までに、FRBは最大で1兆2500億ドル(約118兆円)の住宅ローン担保証券・最大2000億ドル・19兆円の政府機関債を買い取る。

また今秋までに最大3000億ドル・29兆円の長期国債を買い取る。最大とは反応を見ながらということらしい。

この方針は既定のもので、今回特に新しい動きはない。

●FRBのバランスシートは 既に危機以前の倍以上になってるが、買取が進むと更に大きくなり、不良資産化の恐れが有る。ドルの信任が揺るげば、米国への投資資金は入って来なくなる。したがって

景気回復の進展を見ながら、マネー供給優先のスタンスから、今後は順次絞っていく、出口戦略が模索される。次回の8月会合は、長期国債買い取り期限の9月目前に当たるため、、次のFRBの対応を決める節目になりそうだ。

●米国景気は中国と共に、日本にとって重要だ。ウォッチしたいところだ。

hisa-wroote

2009年6月21日 (日)

◆長引きそうな景気回復

●野村證券金融経済研究所の調査によると、1970年以降の不況の内、金融と住宅に関係した厳しい不況が81件中9件を占めた。平均して通常の不況より抜け出すのに、3倍の3年の期間がかかるそうだ。

●日本のバブル崩壊による不況も、91年3月から2年8ヶ月続いた。現在の不況は07年11月からだ。3年かかるとすれば 10年後半までかかる勘定だ。

●日本は景気が3月に底入れして、4~6月期は欧米より早くプラス成長になる予測もあるが、予想では、回復のカーブはL字型かU字型の回復になりそうだ。

それも中国・米国の回復次第の面があり、日経新聞データバンクの試算では、今後1年の日本のGDP回復率は94%、輸出は73%、生産が77%回復の水準に留まるらしい。

●結果10年末の上場企業収益はピーク時の3分の1に留まる。雇用や賃金の調整は避けられないので、消費者は生活防衛に走ると想像される。更に心配なのは、何度も紹介した長期金利の上昇が有る。

●株価は 先読みしてこの所 上昇してきたが、この先上記事情を理解した上での投資が求められるのではないか?

hisa wrote

2009年6月20日 (土)

◆日米・中央銀行の憂鬱

●米・FRBは23,24日にFOMCを開き金融政策を決めるが、増発された国債をFRBが買い取る額を増やすかどうかが焦点となってる。

●日米欧とも共通だが、金融危機に際して、政府は国債を増発し、いわば国民から借金して景気対策や金融 の正常化に公的資金を投入してきた。

一方で中央銀行がそれを買い取ると言うのも考えてみると 変な話だ。

●金がないので 国債(これも紙だが)を発行して、資金を集めて民間に流し、その国債が過剰になると、中央銀行がドル紙幣を発券して担保の国債を買い取るなら、最初から発行しなければいいじゃないかと思うんでは?

これは やってる主体が、目的の違う組織ゆえ出来る芸当だろう。都合よく役割を演じてる気がするね~

●FRBは、3月に半年で3000億ドル・30兆円の長期国債を買い取ると決めたが、誤算があった。長期金利が急上昇したこと、また思惑で乱高下したこと、更には財政赤字を穴埋めすることを意図してるのでは?と言う疑問をもたれたことだ。

国がどんどん発行して、中央銀行がどんどん買い取ることを続ければ、国債相場は値下がりして市場の金利は高騰する。

また中央銀行のバランスシートは悪化して、更なる米ドルの価値が下がる。中国・日本などの大口の米国債保有国の投資も次第に価値がなくなり、米国は世界からお金を集める事が難しくなると言うのが流れだろう。

●実は日銀も同じ悩みだ。7月から国債が大増発される。かつて入札で売れ残った事が有ったが、今回も同じ危険と裏腹だ。財政法では銀行券ルールというのがあり、日銀の銀行券発行残高内にとどめる決まりだ。

●日銀と政府は協定をして、歯止めを創っておく事が必要とは、日経記事の主張だ

hisa wrote

2009年6月19日 (金)

◆欧州の財政赤字と米国の経常赤字

●世界的に金融危機による景気の悪化が、一応下げ止まったか、下げ止まりつつと言う状況か?米国の経常赤字は09年1~3月で前年比で34.5%も減った。9兆7000億円になる。前期がGDP比で4.4%だったものが2.9%にまで下落した。

●米国の経常赤字は、裏腹の中国の貿易黒字と共に、世界の経済不均衡の象徴だったが、正常状態に戻りつつある。中国は国内の需要喚起につとめ、米国は過剰な消費をやめ貯蓄に励むようになった。

●米国への世界からのマネー投資額は781億ドル(7兆5000億円)減り、2期連続だ。米の海外投資も1252億ドル(12兆円)減った。米国へ集まったお金を海外に投資して、利ざやを稼いだかつて米国の構図が収縮してると言うことだろう。

●欧州(EU)も80兆円・GDP比で5%の財政出動をしており、GDPは09年はマイナス4%の成長落ち込みだが、10年前半以降の景気回復を想定した対策を取っている様子。09年の財政赤字〈EU27カ国)はGDP比で6.9%、10年には7.3%まで悪化の予定だ。

●米日と同じで、長期金利がじりじり上がってる。景気の足を引っぱることや、ユーロの価値下落を恐れて、これ以上の財政出動は押さえる方針とのことだ。

ただ金融機関向けの公的資金や政府保証枠は、現在の3兆7000億ユーロを維持して、追加措置に備える事とした。銀行の不良資産が未処理と言う事が有るようだ。

●日本は選挙対策といえるような景気底打ち宣言を、政府が早々と発表して、マスコミが疑問と言うか違和感を表明してると言うところだろう。明るいに越したことはないが、まだまだ実体経済は底だ。

●日本株も 1万円から下落した。今後の動きはエコノミストの間でも、悲観・楽観両方あり、あまり当てには出来ない。自分で判断するしかなさそうだ。

hisa wrote

2009年6月13日 (土)

◆米・家計の債務減る?

●先日の記事で、米国民の過剰債務が解消されるまで、相当な時間がかかると言う予想を紹介した。FRBが11日に発表した09年1~3月の資金循環表によると、2四半期連続で、家計の債務は前期比で少し改善した。

つまり借金が減った。 負債総額が1350兆円だ。うち住宅ローンの債務が1025兆円あり76%になる。住宅ローン債務は横ばいだが、カードや自動車などの消費者ローンの減り方が、年率換算で3%と大きくなった。

理由は貸し渋りや、逆資産効果により消費の抑制が顕著になったことだ。

●企業の負債も0.3%減り、1993年以来の減り方だという。その分、連邦政府の債務が22.6%増の659兆円、地方自治体も4.9%増えたらしい。

民間のバランスシートの調整を、政府部門が負担した格好だ。

●家計の純資産(株や預金から負債を引いた額)は4936兆円で、昨年末から2.6%減った。が減り方は鈍化している。

●しかし 住宅バブルの始まった2002年からみれば、負債残高は、まだ1.6倍の水準だ。これからが本当の、過剰債務の解消に向けた試練の時期が始まる。

●なにしろ個人消費がGDPの7割も有る米国の市場だ。対米輸出で持っていた日本や中国など、米国頼みの国も大分有る。

●国債の発行残高が増え、長期金利が上昇、住宅ローンの金利もアップしてるのが気になるところだ。代表的な30年固定ローンで、4月下旬の4.78%から5.06%へ一気に0.8%も上昇した。

●住宅ローン申請指数も前週比で7.2%低下して4ヶ月ぶりの低水準だそうで厳しい。米住宅市場は大きいだけに、景気回復への影響が危ぶまれる.

●金融危機解消のための FRBのバランスシート増大運用や財政政策が長期金利を上げ、再び景気悪化のほうに味方するのは皮肉な結果と言え、なかなか経済は難しいものだね~

hisa wrote

2009年6月 9日 (火)

◆欧州の金融政策

●EU(欧州連合)は金融対策の実施状況を報告書にまとめた。

それによると加盟27カ国で実施した、金融機関の対する資本注入(いわゆる真水部分)が約42.3兆円で、その他・政府保証など含めて、総額505兆円だそうだ。GDP全体の31%となり、米国とほぼ同水準だ。ただ予算の実施済み分は4割で、残り6割を使って金融危機の一掃を目指す方針だそうだ。

●一方、欧州の金融機関の証券化商品の処理は、まだ終わっておらず、米国が資本注入で約70兆円を投入したが、欧州は合計で6割の水準だ。不良資産の処理に伴い、今後資本注入が進むのではないか?

●各国の政策フル動員で、金融危機は治まってるように見え、日本でもまちかど景気では良い兆しも見える。個人投資家の資金も、株式市場に次第に戻ってきてはいるが、まだ警戒感が有るのも事実。

頼みの中国景気も 緩やかで不安定な回復=U字回復になりそうだ。国内の公共投資で落ち込みを防いだが、個人消費が伸びきってないことが有るようだ。

日本株も 日経平均1万円の壁を目前に、もみ合ってる。

hisa wrote

2009年6月 7日 (日)

◆米・雇用統計改善?

●米・5月の雇用統計は、予想より落ち込みが少なく、予想52、5万人に対して、34,5万人の水準に落ち着いた。

●これを受けて、米では景気回復への期待が膨らみ、短期金利に上昇圧力がかかりそうだ。動きがあまりに急だと、FRBはインフレ警戒で引き締めに入る動きも出てくるだろう。

●米・企業倒産も5月は前月比で1.3%減った。5079件と2ヶ月連続の減少だ。特に金融・保険業で顕著だ。6割も減ったらしい。但し全年同月比では46%も多い。中小企業の多いサービス業では前月比9%増の、2256件と相変わらず多い。

●これを受けて 明日の日本株市場は多分好感するのか?とは思うが、持続してこのまま上昇か?とは言い切れない。米国の見た目の指標は 下げ止まり、あるいは少し改善傾向だが、危機の疲れが一度に来た後の、小休止と言ったったところか?

●GMやクライスラーの破綻で今後、企業倒産は増えるかもしれないが、一方でウォルマートのように危機に乗じて、売り上げを伸ばす企業も有る。人口も3億人を越え、ダイナミックな米経済は健在だ。

●日本は 島国で小さいと思ってるかも知れないが、それでも面積で60番目に付けており、仏以外の欧州主要国よりは大きい。人口で言えば なんと世界で10番目の人口大国なのだ。

輸出不振で痛んだ経済は、内需で補うのが普通だ。戦略的な経済対策を期待したいところだ。

hisa wrote

2009年6月 3日 (水)

◆築地のマグロと中央銀行

●マグロが築地市場で余っている? えっ!て思うがこれ本当。確か中国の買いあさりで日本人の好物マグロが足りないって報道がされていた。売れ残りがあいついで、せり値も2~3割安いそうだ。量で言うと1日1500本くらいが上場されるが、5月中旬から売れ行きが鈍くなり、ついに売れ残ったそうだ。

●自殺者もまた増加傾向だ。毎年3万人をこの所 ずっと越えてるが、今年はピッチが早いそうだ。企業経営者の自殺も多いと聞く。

●景気悪化の影響はじわじわと周囲に及んできてる。日経平均株価はこのところ、上昇気分だが、いろんなデータをみると、ホントかな?とつい考えてしまう。

●話を転じて、世界の主要中央銀行、ここでは米・FRB・ 日銀・ ECB(欧州中銀)・英イングランド銀行・カナダ中銀・ユーロ圏の各中銀のことだが、

この1年で総資産が 肥大化している。5月末で計596兆円となり、前年比1.5倍だ。一時的には659兆円にもなった。特にFRBは197兆円で2.3倍、ECBも1.3倍の241兆円、我が日銀は118兆円で 8%増えただけだ。英が2.2倍の32兆円 加が1.3倍の6兆円  つい1年前は  日銀の総資産よりFRBの方が少なくて 意外な気がしたものだった。これは次のような事が原因だ。

●各国中銀は 先ず金利の引き下げで景気回復を図ろうとするが、米・日は既にゼロに近い水準、欧州も1%と、引き下げ余地が少なくなってる。代わりに日本でバブル後の処理に使われた、量的緩和措置といわれる対策を各国が取ってることによる。日本がバブル処理先進国(?)で、日銀がFRBより総資産が大きかった理由もこんなところだろう。

これは中央銀行自ら、銀行などを通じて、市場から流動性の劣る不良資産や国債などの長期資産を買取り、代わりにマネーを大量に供給する。そのため 今までの資産項目になかった中央銀行のリスク資産が膨れ上がるって訳だ。

●効果として、銀行などの信用不安が減り、血液であるマネーが流れるようになるが、一方で通貨を発行する中央銀行のバランスシートが悪化するため、その国の通貨価値が下落する可能性がある。  しかしながら、どこもかしこも下落すれば同じかって?気もしてくるよね?

●世界中が金融危機で同じ状況なので、財政出動面からは、一方では国債を増発ってことになる。供給過剰気味で築地のマグロじゃないけど、値下がりすれば長期金利が上がる。日米欧とも共通だ。そうするとまた国債を買い取るって事のくりかえしで、経済はなかなか複雑だ。

hisa wrote

2009年5月31日 (日)

◆米家計の過剰債務2013年まで?

●米・長期金利がじりじり上がっている。巨額の財政政策で国債発行が増え、嫌気して流通価格が下落したために利回りが上昇した。つれて住宅ローン金利も上昇した。

●みずほ総研の試算では、08年だけで220兆円の住宅資産価値が消失したと言う。

日本では考えられないが、健全な借り手に、低金利ローンへの借り換え支援や、公的資金750億ドルを使って、元利払を5年間軽減する、コストは民間と政府で負担を折半などだ。 住宅価格の下落はローンを組んだ人のせいじゃないと言う考えだそうだ。これ、バブル崩壊後の日本でもやって欲しかった・・

●住宅バブルの結果 住宅担保の借り入れが増え、 個人の債務残高は年間可処分所得の1.3倍になり、過剰債務が約300兆円になってるそうだ。

●空き家の数も賃貸が414万件、持ち家用が223万件 対して08年では新規需要が98万件と言うことらしく、全世帯に対して売却用空き家比率が2%と従来の倍も有る。

●様々な試算によると、元の1%台の水準に戻るまでの、この調整に早くても2010年後半までかかるらしい。住宅価格はどこまで下がる? この問いには 08年比で15%、ピークから 累計37%下落と言うことらしい。  4割くらいがバブルだったって事だね?

●結果住宅2.3兆ドル、金融資産7.4兆ドルあわせて、10兆ドル(960兆円)が目減りする勘定だ。

これ資産価格1ドルの変化で、3.75セントに相当する消費の影響がある事がFRBモデルで知られており、約3600億ドル・35兆円の消費が減ってる勘定だ。

逆に、米国人はこれにより、過剰消費が抑制され貯蓄率が3.6%に増えて健全化した。しかし消費減は4000億ドル・38兆円まで増えると予想され、2013年まで家計の過剰債務は解消されないだろうとのことだ。

●金融機関の 資本不足は解消されつつあるが、GDP比7割を占める米・個人消費は景気の浮揚に大きな影響が有る。

輸出志向の日本経済の回復に直結だ。日本の長期金利も 同様じりじり上がってる。

気になる動きだね・・・

hisa wrote

2009年5月20日 (水)

◆経済の見方・裏の裏

●日本郵政の西川社長を担ぐグループと、鳩山総務大臣の間で、有るべき姿をめぐってバトルが起きてる様子。日本のホンの一面だが、これ世界に共通する話だ・・ 日経夕刊十字路より、経済のあり方について紹介すると・・

●経済全体の有るべき姿も、この何十年の間、変遷をしてきた。 79年当時英・サッチャー首相は経済自由主義を標榜して、規制緩和、労働組合解体などを通じて、英国病と言われた経済をよみがえらせた。今回危機まで英国は金融立国に注力して欧州の優等生だった。

●米でも、レーガンが 似たような政策で経済を活性化させたのが、この間30年だが・・結果は大規模な世界的な金融危機を招いた。

●この理由はなにか? 政府と民間は従来、互いに干渉しないことで無数の市場参加者の知恵が生かされる・・と言う前提で動くはずだった。 ・・が米国議会と金融界の癒着が 今回危機の主な理由と言うのが その主張だ。 つまり干渉しすぎたということだ。

●議会は安直な持家促進策で、住宅ローンの税制優遇や公的住宅金融を支援し、融資の証券化と言うところで民間銀行を参加させた。

●背景には、規制緩和を望む銀行のロビー活動や、政治資金の甘い蜜を吸いたい議員と、高額報酬を得られる銀行経営者の三身一体のベクトルが働いた。

●政府・企業・労働者の仲介役を演じたのが投資銀行であり、歴代財務長官が、ゴールドマンサックス出身のルービンであり、ポールソンだった。 この癒着関係は英国でもあり、労働党政権が金融界におもねり、、サー(騎士号)を銀行首脳に乱発し、高額所得者に優遇税制を提供した。

●危機後に 金融界・議会とも信頼を失った。アンシャンレジーム(旧体制)への回帰は日本でも共通に見られる、自信を失った場合の逃げ場所となっている。

●さて小泉改革以来 有る意味 単純で解りやすかった、市場に任せられることは市場へ・・と言う路線の行方はどうなるのだろうか?

hisa-wrote

2009年5月19日 (火)

◆米国景気・下げ止まり?

●確かに下げのペースは落ちたらしい。FRBのバーナンキ議長は、結構強気の見方をしていて、年内に底入れと言う認識になっている。もちろん本格回復はもっと先の話だ。GDPは相変わらずマイナスだが、そのうち7割を占める個人消費が、1-3月期で2.2%増となり、3期ぶりにプラスになった模様。

●住宅市場も下げが落ちつき、2月は新築、中古とも前月比で5%増えた。総じて家計部門は収拾の方向で、企業部門は相変わらず在庫調整が続き、日本と違って鉱工業生産指数が反転しない。

●住宅ローンを組成する業者を、米国ではオリジネーターという。モーゲージブローカーが、住宅ローン契約を客につなぎ、投資銀行がローン契約を買い上げて証券化するのが流れだ。先のNHK・TVではこの何年、とにかくいくらでも買ってくれたと業者が証言していた。ひところの日本の土地バブルを髣髴させる。

●この住宅ローンの規模は、07年では新規契約で2,5兆ドル(249兆円) 残高で10.5兆ドル(1051兆円)も有る。実に日本のそれの それぞれ、11.8倍、5.9倍にもなる。

GDP比でも。米国は75.9% で日本の34.8%の倍くらいの数字だ。

●このうち6割が証券化されるから、640兆円位になるが、約4割・41%はファニーメイ・フレディマックなどのエージェンシーMBSと言われるもので、誤解のないように言えば、これらは、今回危機でも損が出てるわけではなく、活発に取引されている。プライム(優良)ローンの範疇だからだ。

●問題になったのは6割の残高の内、2割・20%くらいの、民間(投資銀行など)が組成したサブプライムローンの証券化商品だった訳だ。この辺 ごっちゃになって話されてるので要注意だ。割り引いても、210兆円位になる。

世界に危機が伝播したわけだよね・・

次回 このあたりの事情を 紹介する。

hisa wrote

2009年5月15日 (金)

◆米・デリバティブ規制へ

●ついにと言うか、しょうがなくというか米・金融当局は、従来、店頭取引(相対)が中心だった)デリバティブ取引を、清算機関などの公開取引所に移す。

●今回危機でCDS取引額(企業の信用リスクを売り買いする1種の保険)が、膨大な残高が有るのに実態がほとんど不透明で、疑心暗鬼を招いたのが大きな原因だ。

●その前段階では 証券化されたサブプライム住宅ローンのMBSや、その合成証券CDOなどの値下がりリスクが、世界中に拡販されて、どこにどれだけの含み損が発生してるのかわからなくなった事による。

そのような証券を保有した企業の信用リスクを補完するはずの、デリバティブ取引さえ

どう取引されてるか 金融当局はわからなくなってた状況だから。当然と言えば当然。

●収益源だった、かつての米欧の投資銀行やヘッジファンドの営業は、やりづらくなるだろうとされている。したたかなのは、それならばと清算取引所自体に資本参加してそこを通じて収益をあげるなんてことを考えてるようだ。

●ダイナミックな金融取引は必要だが、我々の生活に海のかなたから影響が及んでくるのはごめんだな~

hisa wrote

2009年5月 7日 (木)

◆日銀も資本増強

●日本銀行が潰れるって事は考えられないが、バランスシートの悪化は円の価値の低減につながる。法律で、儲けの中から国庫に納付金として収めることになってるが、このたび納付金より、先ず資本の増強に乗り出した。

●08年で剰余金が3000億円出たが、15%・450億円を法定準備金に組み入れる。通常は5%が義務になってるが、財務省に申請して3倍の15%に積み増すそうだ。

●日銀の自己資本比率は7%で目標12%を大きく下回る。07年に国庫に入れた額は6000億円で今期は2500億円、 剰余金も外貨建て資産が円高などにより半減したことによるらしい。

●日銀は景気対策でCPや社債 国債などを買い取っており、値下がりによるリスクに対して資本を厚くすることで対応する。

●各国中央銀行もバランシートが肥大化して、似たような傾向だと思うが、この所少し明るい統計がでて、底なしの景気悪化が下げ止まり株価も少し戻している。

連休明け 今日はどうかな?

hisa wrote

2009年4月22日 (水)

◆米・投資銀行モルガン会長の会見

●日経新聞との会見で、大手投資銀行の一角だったモルガンスタンレーの会長の話を紹介すると・・・

●三菱UFJから90億ドル(9000億円)の出資を得て、銀行持ち株会社に業態変更したが、シティの傘下のスミスバーニー証券も買収して、反転攻勢をかける様子。米地銀も買収したい様子。日本では今 個人情報漏洩に悩む三菱UFJとタッグを組んで、三菱系企業の案件や海外展開の手助けをするのだと言う。合弁会社比率はモルガン40%だ。この話 金融危機で具体化したが、、3年前から暖めていたそうだ。

公的資金は既に 勝ち組大手同様に、年内返済を予定している様子。

●米市場について M&Aは大型の物も有ったが、証券化市場は閉じたまま。今が底だが、1年半から2年では大きく上向かないだろうと分析している。

米政府の時価評価の緩和に賛成。帳簿価格が高いままでは不良資産が流動化しない。

空売り規制については、  CDS(クレジット・デリバティブ・スワップ)と絡めた売買が、急激に企業の信用を下げ今回危機を招いた。この二つの包括的な取引監視が必要だ。

投資銀行の特徴だったレバレッジを使った投資手法は、今後通用しない。伝統的なM&Aや引き受け、市場取引・機関投資家向けが中核だ。

●話の流れは資金を取り込みやすい銀行業を主体に、伝統的な投資銀行業務を地道にやると言うスタンスのようだ。

●かつては海外から資金を集めまくり、国内・海外に投資して借り入れ金利以上の成果を還元した投資銀行も、ずっと地味になった感じだが、そのノウハウは腐っても鯛で、多分一流なんだろうね・・。

日本でもオフバランスと言う言葉が、金融危機の時、はやったが、今、米国金融機関がその立場に置かれてる。正念場がしばらく続きそうだ。

hisa wrote

2009年4月18日 (土)

◆米銀収益・一服感

●米・GSやバンクオブアメリカ・JPモルガンチェースなど、比較的軽症なところが、公的資金の返済意思を示して、案外と早いなと思ってたら、重症のシティも1~3月期では予想より良い結果で6・四半期ぶりに黒字になったそうだ。

●サブプライム関係の証券化商品の損失が峠を越えて、政府の資本注入や、不良資産の損失保証が効いた格好だ。FRBなどの超低金利政策と、長期国債の買い入れ策も銀行の資金繰りを後押しした。

●何でこんなに早いの?  と思うが、結局これ証券部門の増益による。

今回危機は 証券部門から始まったが、結局その穴埋めも証券部門でしかできなかったというわけだ。理由は政府やFRBが支援策を出すと、金利や為替市場が変動する。そのタイミングを見てディーリング部門が売買で儲けているって事だ。公的機関が収益機会を与えてるって事だ。

似たようなことは、かつて日本の銀行も 低金利の長期間、預金金利は据え置いて膨大な儲けを損失処理に充てた。

●しかし米・銀行の融資部門はこれからが正念場で、景気悪化に伴って個人向け融資などが焦げ付く。雇用情勢は相変わらず悪い。

●日本では 3月期の決算が5月末までに発表される。日銀はこの時期の日本株の暴落に危機感を持っている。3月の底値から9000円までだいぶ戻した日本株だが、6月下落説に従がえば、戻したタイミングをみて 一度利ぐって、落ちたタイミングで再度拾い、景気回復を待つなんてのも手かもしれないね・・但し自己責任なので恨まないで下さいね・

hisa wrote

2009年4月15日 (水)

◆米・グルーグマン教授の嘆き

●昨年ノーベル経済学賞を受賞した、米プリンストン大学教授、ポールグルーグマン氏の嘆き節の紹介だ。

かつて欧米は、「失われた10年」と言われた、バブル崩壊後の日本の金融・経済危機に対して、政府の対応が遅いと揶揄し批判した。うちなら対応はもっと早いと・・

 が・・・「同じような状況に直面すると、我々も同じ事をしている」とし、「我々は日本に謝らなくてはならない」 と外国人記者との会見で述べたそうだ。

●それによると、「現在の米国経済は当時の日本より深刻で、失業率の急上昇をみれば 日本の方がまだましで、我々は日本より悪い」と言う認識を示した。また最近の米株式市場の反騰は、回復の兆しではなく一時的なものとした。

●日本人の1人として・・それみたことか! 生意気なこと言ってたが、あんただって同じじゃないか?と溜飲を下げたいところだが、それも哀しい話。経済は単独ではあり得ない。

結局 火の粉が自分に降りかかってくる訳だ。

身の回りに、不況の影響が如実になって来たのを実感してる現在、どちらが良いと言ってもしょうがない。

●しかし一つ言えると思うのは、今回不況の原因を作った米国の責任は大変重いと言うことだ。しかし賠償しろと言っても無理な話だよね?

hisa wrote

2009年3月21日 (土)

◆米・議会予算局って?

●米議会予算局(CBO)は・・あまり聞いた事がなかったが、2010年度(米では10月から翌年9月まで)の予算編成に向けた、経済財政見通しを発表した。

●面白いのは、オバマ政権が2月に示したものより、堅めというか厳しく見てるところ。

09年度は実質経済成長率がマイナス3%で、財政赤字はGDP比で13.1%に膨らむと発表した。財政赤字額は 円換算で約177兆円。

政府はそれぞれマイナス1.2% 12.3%としていた。

●10年度では、実質成長率が2.9% 財政赤字は143兆円でGDP比では9.6%の見通しだ。政府はこれを3.2%成長として。財政赤字は8%に減るとしていた。

いずれも政府は楽観的といえるが、果たしてどちらが正解か?多分普通は悪いほうへ触れるよね・・

●しかし来年の見込までそんなに細かく推計できるもんかね?とも思えるがいかがだろう。

このシナリオなら 09年中にも米経済は成長との事だから、喜ばしいが・・

hisa wrote

2009年3月20日 (金)

◆国債買取・日米英協調へ

●日米英の中央銀行が国債の買取を活発化させている。一方で、国債を新規発行・増発しておきながら、(米政府は09年中に2兆ドル=190兆円も発行予定)         

 中央銀行が買い取るとは、素人目にはどういう意味か判りづらいが、これ長期金利を下げる効果がある。

●市中(主に機関投資家)が保有する国債など、長期の債券は日々値段が動いてる。

まとめて買い取るところが出ると、需給がタイトになり値段(元本)が上がる。 予め決められた利息の%は変わらない訳だから、元本に対して利回りが落ちる。

そうすると 新たに国債など発行する際 その水準以上であれば、売れるわけだから、低い金利で発行できる。これが循環して 長期の金利は下げてくる。

米の場合 住宅ローンの金利の下げ効果があり、まだ下げ止ってない住宅市場の回復に寄与するというわけだ。またこれとは別に住宅ローン関連債券も買い取っている。(信用緩和)

●何しろ今回危機は 米発の住宅市場の下落から始まった。ここが回復しないと証券化されたものの値段がつかない状態が続く。09年12月で前年比19%の下落、10年1~3月まで下落が続きマイナス30%を超えるという予測らしい。

●一方  日米間では長期の金利の差があり、マネーは金利の高い米国のほうへ流れていたものが、メリットがなくなり日本に戻ってくる様になる。ドルを売って円を買う・・その資金で日本へ投資する形になるので、円高・ドル安の動きになる。

●この動き 各国とも政策金利を下げて来て、これ以上は下げられない水準なので、国債買取により、代金を市場に供給する、いわゆる量的緩和の一つだ。

●米も先行した英・イングランド銀行の成果を見ながら、追従した面がある。但し日銀は、通貨発行量に、買い取り額が近くなり これ以上は無理といっている。(月に1兆8000億円も買ってる)

●米景気も、09年末に個人消費は回復との観測もあるが、企業収益の回復は2010年前半位、効果が日本に波及するのが10年後半という見方がある。

何しろ 08年初めは 対岸の火事と思ってたら、結果、日本の落ち込みが一番大きくGDP比でマイナス5.8%(IMF予想)だそうだから、当分厳しいね~

2009年3月19日 (木)

◆結構やるよね・・日銀総裁

このところ、日銀の金融政策が矢継ぎ早だ・・  CPや国債買取はもちろん、銀行支援のために劣後ローンの引き受けまで始めた。株式やETFの買取なんて話も有る。

白川日銀総裁は元々 総裁の本命ではなく、副総裁のはずだったが、民主党の反対で、本命の財務省出身者がことごとく総裁になれず、いわば棚からぼた餅式に総裁になられた方だった。

いかにも学者風のやや弱々しげな印象だが、この所、どうしてがんばってる印象あるよね?やるジャンって感じかな?

●今回の日銀の対策、劣後ローンってなにやら 解りづらいが、金利が高い代わりに返済順位が低く、返済を後回しにできるローンのことだ。 日銀からメガバンクや地銀などが借り入れると、限りなく資本金に近くなり、財務基盤を強くする事ができる。

一部は資本金に組み入れることもできる。普通株式や優先株式よりは一応ローンなので 返済される可能性は高いが、通常の借入金と比べれば、返済の優先度は低い。

家庭で言うと 親から借りた住宅ローンの頭金みたいなところかな?

●海外で活動する金融機関は総資産の8%以上、国内のみの金融機関は総資産の4%以上の自己資本を求められる。景気悪化で、不良債権や株式の含み損が増えると、この自己資本が毀損して、BIS規制と言う、総資産に対する %テージが足りなくなる。

そうすると銀行は逆に分母の総資産を減らして(貸出債権を減らす=貸し渋り・貸しはがし)  %を維持しなければならなくなるって訳だ。

●そこで今回、中小企業にお金を回すため、1兆円を劣後ローンという形で供給したわけだ。最後の貸し手って事はあっても、中央銀行が金融機関に資本を注入するなんて事は、世界でもまれで、そこまで踏み込んだ。

先に政府が金融安定化対策の予防的な措置で、公的資金を注入するスキームはできてるが、3行位しか利用をしてない。それに代わる対策といえる。

バブル崩壊・信用収縮という経験を欧米より先にして、対策でも結構やるジャンって気もするね?

●そういえばAIGが幹部にボーナス支給したことに怒って、議員が日本人を見習い頭を深く下げて、報酬は返上するか自殺でもしろなんていってたね?へんな優越感を持ちそうででこれも困ったものだ・・

●しかしながら、先日、国庫納付金のことを書いたが、日銀のリスクはすごく高まっている。

日銀が損すると 日銀券の信用は揺らぎ、裏口財政政策が露見して 損失は結局、税金でまかなうようになる。総裁は今のところ政府の保証は要らないといっている。まさに 今ここにある危機だ。.

hisa wrote

2009年3月11日 (水)

◆国庫納付金ってなんだ?

●税金のことか? と思う人もいるだろう・・がここでは日本銀行が儲かった利益を国に納付するお金のことを言う。

●日本銀行は何で稼いでるかって? 不思議に思うだろう? 

組織は株式会社で株主もいる。収益源は、タダで発行した(印刷費はかかる)日本銀行券で、CPや社債などを買い、最近は国債もあるか? その利払いを収益源にしている。この面だけ見ると機関投資家だね・  

金融危機の後は、銀行などの保有株式まで購入範囲を広げて、企業の資金繰り悪化を防ぐ対策をしている。

●ところが、欧米の中央銀行と違って、日銀はその買取のリスクを自ら負っている。

たとえば米国の場合、政策実行はFRBだが、そのリスク負担は財務省が負い、政府が責任を持つ体制だ。

大きく見れば同じ財布かもしれないが、少し違うのは、日銀が購入資産で損をすれば、収益が減ることになり、先の国庫納付金が減ることになる。国庫の減少は結局 税金でまかなうことになるが、この損失は日銀のなかで創られて、議会の承認を得ていないものだ・・・つまり裏口の財政政策といえる。

●これを資産の購入は日銀が負い、 運用結果は政府が負う様にすれば、日銀はもっと大胆な資産買取による効果が導けるのではないか?

日経「大機小機}の記事だ。

hisa wrote 

2009年3月 8日 (日)

◆何年かかる?米国経済回復

●相変わらず新聞紙上では金融機関の厳しい報道が絶えない。政府も必死だが、世界各国の財政出動は 460兆円以上になる。(更にもう少し増えただろう)

みずほ証券08年11月試算によると、07年10月ピーク時から、世界で失われた金融商品の損失は4000兆円だそうだ。世界のGDPの1年分に当る。

●また欧米金融機関のクレジット商品の含み損は少なくとも 5.8兆ドル(542兆円)で、1000兆円にまで膨らみそうだ。

そのうち主要金融機関だけでも300兆円だそうで、未処理が200兆円。この損失処理には収益力から見ても14年以上かかるらしい。

●米国はどうか?企業の債務残高は08年6月で10.9兆ドル、家計は更に大きくて13.9兆ドルだ。家計だけでほぼGDP並みの残高になる。

信用バブル発生前の、2000年の水準に戻すには、企業部門・家計部門合わせて、(1.7+4.3=約6兆ドル(540兆円)=GDPの40%の債務圧縮が必要だ。

●日本のバブル処理の経験では、債務残高が企業・家計合計で、ほぼGDPと同額だったから、いかに米の数字が大きいかわかるだろう。

日本は債務残高500兆円の内、約100兆円(GDPの20%)の債務を15年かけて圧縮した。その過程でデフレや「失われた10年」を経験した。

今回米国は、経済規模が2.7倍近くあるとは言え、GDO比で倍の40%(540兆円)もの債務圧縮処理が必要になる。

しかも米の場合、家計の債務が企業の債務より多いため、企業のような破たん処理がしづらいということのようだ。

●ブッシュ政権末期の金融安定化法の7000億ドルや、オバマ政権の2年間に9000億ドルの財政出動だけでは、おそらく10年以上の調整になる可能性が高いと、みずほ証券では分析している。

なにか 反面教師の日本だったが、似たような感じになってきているのではないか?

hisa wrote

出典  エコノミスト

2009年3月 3日 (火)

◆米AIG 公的管理か?

●前ベーカー財務長官が、この所の金融市況に関して、つぶす銀行と残す銀行を決めてすばやく対応しろと言ってる。ここでも日本の「失われた10年」の話を引き合いに出して、日本の失敗を繰り返すなと言ってる。

●米AIGが 2度目の政府・FRBの資本注入を受けて 計700億ドル(6兆5千億円)の出資となった。比較的業績の良かった、傘下の日本の生命保険会社アリコとAIGエジソン AIGスターは、売却の入札をしたものの、足元を見られて値段の折り合いがつかない。

 やむなく取り合えずは政府が買い取り、時機を見て売りに出す模様だ。

●親会社のAIGはCDS(クレジット・デリバティブ・スワップ)の金融保証事業を手広くやってたわけだが、保証もとの信用が下がって、逆に担保提供のため現金(追加保証金)がどんどん出て行き、悪循環が続いている。

●このままだと 負のスパイラルは続き、ベーカー長官の話が現実味を帯びてくる。GMなど自動車もそうだが、 どれを残すか潰すかの判断はは難しい。今 日本の金融危機のとき 日本のツーリトル・ツーレイトと揶揄してた米国が、その被告席にいるのは時代の流れのもたらした皮肉だ。

hisa wrote

2009年3月 1日 (日)

◆米・住宅ブームの遠因

●金融危機が起こる前に書かれた、その時点の経済分析本を読んでみると面白い。

昔 ITブームと言うのがあって 当時のM首相もIT、ITと言ってたが その後まもなく総理は辞任した。あの頃からニューエコノミーと言われたIT技術を使った経済の盛り上がりがあって、その後、膨れ上がったバブルが崩壊した。エンロン事件やワールドコム事件など思い出す人も多いのではないか?「根拠なき熱狂」と言う言葉も流行した。

●米国経済は後遺症に悩み、株価の急落と 企業の設備投資の落ち込み 輸出の減少に悩まされた。2002年頃のことだ。

一方、日本のバブル崩壊の経験では、株価が急落したあと、ほぼ同時に不動産価格も急落して、借金での不動産投資で手痛い目にあった人も多かった。自殺者や夜逃げなども多かった。

●ところが 米国の場合 グリーンスパン議長率いるFRBが、日本の「失われた10年」の学習から、2003年6月 政策金利〈FFレート)を1%と言う 歴史的水準(当時、今の金利と比較すると面白い)にまで引き下げた。

同時に 世界的なニューエコノミーブームの終焉で、ストック調整が起こり、この時期ドルは売られたろう。

危機感を抱いた日本 中国 アジア諸国がドル買いの介入をして、ドルを支え、米国債へそのまま投資した。結果、米国の長期金利は 下がり続け、モーゲージローンにも影響して、米国民に住宅ブームをもたらした。株価は下がったが 不動産(住宅)価格は上がったのだ。

●この時期(2000年年初)の財務省証券10年物は 金利が6.5%だったが、03年・6月には3%前後になった。結果30年もの住宅ローンは8%から5%台にまで下がった。

これを受けて 持ち家需要が増え、5年ほど後に世界的な金融危機をもたらしたわけだ。

●米国では住宅ローンと言うよりも、住宅担保の融資の仕組みが進んでいて、金利が下がるとすぐにローンを借り替えて、同時に値上がり分を担保にして、より多くの ローンを組むことが多いらしい。(キャッシュアウトという) 余裕枠を使い、他の借金を返した上で さrに余力で自動車などの消費に向けるわけだ。

●BIS(国際決済銀行)の試算では、2001年中に111万件の借り換えが有り、54%がキャッシュアウトをした。同年の平均住宅値上がりが25000ドルなので、掛け算で約1500億ドルの資金が新たに融資され消費に向かった。おおよそ20~50%がその額で、300~750億ドルになる。(3兆6000億円~9兆円)同年の米消費増加分の10~25%が住宅金融の効果だった。

●同時期に企業は 設備投資を抑え 負債が減ってるのに対して、家計債務は04年3月末で、9000億ドル増加して、残高が、9.5兆ドルにもなった。

(え~?1100兆円 米国の個人金融資産残高が 4300兆円くらいだったかな?)

●この過程で サブプライムローンと言われる住宅ローン債権を証券化して、リスク分散を図る手法が進展した。が、複雑になりすぎてどこにリスクがあるかわからない証券が拡散した結果、債務の焦げ付きなどの懸念から一気に証券価格が下落し、今回の金融危機の源流となった。

●ある事象には 「因果」があるが 個々の人間の欲望が重なり大きな流れを引き起こす。

その「応報」として、現在の金融危機と景気後退があるが、何で米国人のとばっちりを私が受けなくちゃならないの?とは 率直な感想だろう

hisa wrote

2009年2月28日 (土)

◆シティ 実質国有化へ!

●日本の09年度予算案ががようやく成立して、75兆円の総合経済対策の内 12.6兆円がようやくスターとする。

この時期 米国137.4兆円 、ドイツ 65.7兆円、仏45.1兆円、英国15.7兆円 スペイン17.4兆円 中国52.4兆円 韓国4.2兆円  豪州2.4兆円  台湾1.4兆円 など世界中で景気対策が進行中だ。

●そんな中 米銀 最大手シティが 結局 実質国有化の道を選んだ。シティといえばサブプライムの影響で 中東から増資を募リ、アブダビやシンガポールなどの政府系金融機関から、巨額の増資を仰いで資本を確保したが、その後も株価は下がり続け、増資側はまるで詐欺にあったような状況だったろう。

●米では 株式の過半を国が保有しなければ 国有化とは言わないらしい。が、国はすでに議決権のない優先株という形で国が出資した株式を、今回、普通株に転換することで36%の大株主となる。配当は当然停止だ。

アブダビやシンガポールも同様に同意したらしい。配当政策や経営方針にも関与 役員も大幅入れ替えで、実質国有化以外の何者でもない。

●日本でもかつて こんな事が一杯あった。 長銀 日債銀 などが近い。

(10年くらいかけて総額120兆円くらいの公的資金を投入したが 、対応が遅れ 小出しだったことで、早期に景気が回復しなかった・・失われた10年と言われる)

ところで、元FRBの理事が、何かの公聴会か議会証言かで90年代の日銀や日本政府の施策・対応をバカ呼ばわりしているらしい。

●発言の裏にはいろんな事情はあったにせよ、自国がもたらした世界金融危機の責任をFRBの元理事がそういう形で話をするのは 本末転倒ではないか?

●この辺 破綻の寸前にありながら ボーナスだけは支給するとか、専用機で駆けつけるとか、自分がどういう立場に置かれているか、理解できてない米国人が 多いのではないか?

●かつて日本ではバブル紳士という言葉があった。

米国発の詐欺的と言ってもよい様な金融商法が、当たり前のこととして、あぐらを掻き、そんな時代を容認した、特に金融経済人や監督官庁の役員の責任は大変重いはずだ。世界にどんな影響・災厄をもたらしたか米国人はよく考える必要がある。、、、と思うが  皆さんはいかがだろうか?

hisa wrote

2009年1月30日 (金)

◆忍び寄る米デフレ危機

●失われた10年(15年)でデフレに苦しんだ日本だが、米国が今その危機にある。

エコノミストから理由の3点を紹介すると・・・

●まず1時産品が大幅に下落した。エネルギーや食品の高騰は投機資金によるものだったことは明らかだ。一時5.5%まで上昇した前年同月比の総合CPI指数は、08、7月の5.5%増から、08,11月には1.0%まで 下落した。今後も下落する可能性が高い。

●次に実態経済が急激に悪化していること。米景気は07.12月から景気後退に入っていた。とくに個人消費が落ち込んで3.8%減と、17年ぶりのマイナス成長になった。(08,7~9月期) これにより国内需要は1.5%減った。(GDPから外需を引いた伸び率)

●3番目は資産デフレだ。住宅指数は06年初のピークから、2割下がってるが、まだ下げ止まる兆しがない。株価も07.10月から4割下落した。住宅や株価はCPIには反映しないが、心理的に個人消費などの減退を招き、一般物価にデフレの影響を与える。(逆資産効果) 

 ちなみに

住宅と金融資産の目減りは、08,7~9月期では07年同時期に比べて、6.9兆ドルになり、2600億ドルの消費減退を招くと試算(邦貨で621兆円、18兆円)

●さらにデフレは「負債デフレ」と言う脅威を招く。あまり聞きなれないが、物価が下がると現金の価値は増える。反対に負債があると実質債務の額も増えてしまう。90年代の日本企業は実質債務が増加して、景気後退からなかなか抜け出せなかった経緯がある。

●米国の問題は、企業部門はITバブル以降 負債を減らしてきたが、対して家計の負債が住宅ブームが加熱する前の03年字に比べて、超過額が2.5兆ドル(225兆円)にもなり、GDP比では17%も超過している事だ。

●この過剰債務がデフレにより 「負債デフレ」を伴って、実質債務がさらに増加する。

家計には 心理的にプレッシャーが加わり、消費を抑制する様に働く。負債デフレはデフレのスパイラルを招きやすいのだ。

●金融システムの崩壊阻止はFRBの果敢な対応で、何とか保たれているが、FRBの資金供給でデフレが避けられるか 予断を許さない。・・・・ということらしい。

●デフレになると 実質金利は逆に高くなる。名目金利からCPIのマイナスを引くと、プラスになってしまう。借り入れコストが削減できなくなってしまうのだ。

かろうじて1%のプラス(CPI総合指数08.11月)が、この後 どうなるか注視が必要だ。

なにやら日本の過去の政策失敗が、反面教師になりそうな感じで・・誇らしいような恥ずかしいような・・

hisa wrote

2009年1月16日 (金)

◆米・住宅差し押さえ08年81%増加

●昨今の新聞記事は 不況の記事のオンパレードだが、そもそも何でこんな感じになったのか?  目立たないが 小さな記事を紹介する。

●米国でローン返済が滞り、差し押さえ通告を受けた住宅が、約233万.5万世帯に上るそうだ。

昨年比では81%も増えた。このうち通告後に、実際に差し抑えられる数は不明・・と言うのは、オバマ政権(20日以降)発足後に、借り換えローンで救済される数も、もしかして増えるかも知れないからだ。日本では考えられないような徳政令が出る可能性がある。

●今回の危機は、そもそも株式市場発ではなかったはず・・・?

住宅ローンを担保に証券を発行して、さらにその証券を担保に、屋上屋を積み重ねた結果が、このような砂上の楼閣の崩壊につながった。中身がわからないのに、正にみんなで渡れば怖くない・・を地でやってきたのが原因だ。

●すべてのリスクは住宅価格の下げ止まったところで、初めて計算できるのではないか?

損切しようにも、いくらですればよいのか判らないうちは、疑心暗鬼が漂い続けるだろう。

そうでなければ、余裕のあるところは、保有証券に値段がついてないのだから、すでに全損処理しかないはずだ。

●金融危機の影響で、実体経済まで凹んでしまった。こんなときは仕込み時期だと思うが

いかがでしょうか?

hisa-wrote

2009年1月12日 (月)

◆日米欧各国 国債増発へ

●サブプライム危機に対して、金融機関などへの資本注入などのため、主要国が国債増発に走っている。

●ついこの前まで、先進国で最悪と言われた日本の国債発行残高額も、その内かすみそうだ。

日欧米の主要国の09年度分で、100兆円をこえて、発行総額は400兆円規模になりそうだ。比較の数字としては、日本のGDPが500兆円、国家予算が89兆円だ。

●うち米が当然大きくて、09年通しで少なくとも1兆5000億ドル(136兆円)になりそうだ。オバマ次期大統領の政策次第で、2兆ドル〔181兆円)になるという観測もある。米会計年度は10月から9月だが。この3月までの半期で、08年度の発行額と同じだそうだ。つまりすでに倍増した。が経済規模は大きくてGDPは為替水準によるが。日本の3倍近くある。(13兆8000億ドル・邦貨1380兆円前後)

景気後退で税収が減るのに加えて、イラク戦争経費や資本注入の資金の確保が増発の原因だ。この財政赤字は前年比の2.6倍、1兆2000億ドル〔108兆円)になり、ドルの信認は更に悪化する方向だ。

●日本も新発債は33兆円の発行で、小泉内閣以来 抑えてきた額も1.3倍くらいに増えた。借換え債など含めると132兆円になる。

●この構図は欧州でも同じで、ユーロ圏も9500億ユーロ(118兆円)の見通しだ。前年比1.5倍に膨らむ。個別にいうと独・仏・スペイン・伊も同様の傾向だ。・・が各国の財政事情の差を反映して、独・伊の間では1.3ポイント程の利回り格差が出た。(伊の方が財政が悪い分、利回りは高く 4%台半ば)

●オバマ政権は 7750億ドル(70兆円)の景気対策により、2年後にGDPを3.7%押し上げると試算し、雇用が367.5万人増えるとの見通しだ。

●やや衰えた大国とはいえ、いまなお超大国の市場が回復しなければ、モロに日本企業は影響を受ける。なんだかんだと言っても、中国・日本もドル買い支えのため、米国債を買わざるを得ない。一蓮托生はグローバル経済の定めだね・・・

hisa-wrote

2009年1月10日 (土)

◆09年 相場を聞くー金利ー

●日経本誌 「09年 相場を聞く」から業界関係者の金利の行方の紹介だ。

●新規10年もの国債利回りは、年度明け3~5月に1%を割り込む可能性がある。昨年10~12月と今年1~3月が最悪の時期ではないか?

長期金利は この景気の推移に沿って低下するだろう。その場合0.95%くらいが下限ではないか?

6月以降 景気次第で1%台を回復するかもしれないが、しばらく低位安定だろう。新発債は33兆円にもなり、受給が緩むが景気回復に向けてやむをえない。

●しばらく低位で続く長期金利だが、ずっと続くか?  は疑問・・

金融機関は信用収縮が収まってきた段で、新興国等へ投資せざるを得ない状況だ。

・・国内に資金がまわらい状況では、国債の消化は難しい。金利を上げないと消化は無理になり、年後半は1.3%~1.9%で推移するだろう・・

上昇圧力があるということだね・・業界関係者ではこんな見方なんだね・・

●身近なところでは、長期金利は住宅ローン金利に影響を与えそうだ。

消費者に取っては、住宅ローンの所得控除に加えて、住民税控除も可能になったことや、低金利ローン、不動産市況の悪化による物件のだぶつきなど、有利な事が増えた。

これから購入する人にとっては、値段も下がるし、ローン金利も低いなど、選択肢が増えて、購入のチャンスの時期と言えるのではないか?

hisa-wrote

2009年1月 4日 (日)

◆困った時のケインズ頼み

●最近の 世界を覆う金融と経済の危機について、様々論じられるにつれて、学問としての経済学が注目されてる。

●日経4日面でも 「よみがえるケインズ」として、20世紀最高の経済学者の再紹介をしている。近年は新古典派経済学の流れの新自由主義と呼ばれる、市場経済中心主義が主流だったが、今回危機に対応するにあたり、また亡霊がよみがえった・・と言うところだろうか?

ちなみにケインズ理論の要点は、大不況や大量失業を克服するには、政府の大規模な、財政と金融政策が必要とするものだ。

●ところで 元米・ブッシュ大統領は、意外にもケインジアンだった。

2001年から04年にかけて、4年連続の減税を実施し、個人・法人計で総額4800億ドル・50兆円規模を実施した。レーガン減税が889億ドルだったから桁が違う。また財政出動もイラク戦争目的で実施した。軍事支出などを含めた歳出増は計3200億ドルで 計8000億ドル(88兆円)の景気刺激策となった。

この辺 不謹慎だが、戦争も経済政策になるんだね・・・

●金融面でもFRBはグリーンスパン議長の元で6.5%から13回引き下げ1.0%までにした。

結果01年0.8%の成長率が 04年に3.6%までになった。失業率も6%台から5%台に下がり、インフレ率も2%で推移した。この成功はまさに、ケインズ理論どおりの成功だったわけで、結果ブッシュは再選を果たした。

●しかしながら その後の住宅価格上昇が放置され、せっかくの成果が台無しになった。グリーンスパンはその事を問われるようになっている。

ケインズが悪いのではなくて、その後の政策が悪かったわけだ。

●今、経済を勉強してみたい方に、入門編で 以下がお勧めだ。

「初めての経済学」伊藤元重・日経文庫  「経済学を学ぶ」岩田規久男・筑摩書房   最新の経済はこれだけでは足りないが、入門編としてよいかも?

正月で 暇のある方 お試しあれ

hisa wrote

2008年12月21日 (日)

◆米国金融機関・損失81兆円!

●いまさらな感じもあるが、金融大手クレディスイスの推計では、米金融機関の損失総計が9000億ドル(約81兆円)になるらしい。この辺、それなら欧州はどうなのか?と言いたいところだが・・

●サブプライムはその根源なので、内4000億ドル(36兆円)に上る。しかし住宅価格は今も下げ続け、多分2年くらいはかかることを想定すれば、こんな額で収まりそうもないんじゃないか?(筆者)

●第2段の対策では クレディスイスはこう予想する。

公的資金の追加だが、銀行証券で、6840億ドル(61.6億円)、保険で400億ドル〔「3兆6000億円  計65兆円規模になる。

●確か、米議会の予算で確保できてるのは、7000億ドル(63兆円)

そのうち金融機関の資本注入とBIG3の救済に、資金を援用したので、当然足りない。

●今後もFRBのバランシートの、拡大は続くだろう・・米国自体の肥満化だ・

hisa-wrote

2008年12月20日 (土)

◆日銀 金利下げ0.1%へ!

●米・FRBの政策金利と施策発表を受けて 日銀が短期金利を0.3から0.1%に下げた。ついこの間まで、金利を上げる機会を探っていたはずなのに、この間の世界の変化はすさまじい。日銀は銀行を通じて企業からCP(コマーシャル・ペーパー=社債)を買い取るらしい。資金繰りを助けるためだ。

●かろうじて+金利を残して、更なる下げ機会を確保した。また米金利に近い水準にすることで、円高への牽制も必要だった。苦渋の選択だろう。

●米・中央銀行 FRBは、危機と不況対策で、日銀の2倍以上に総資産を膨らませて金融を支えてるが、このままだと、日銀も後追いになるのでは?

中央銀行が 企業の経営リスクをモロにかぶる初めての試みだからだ・・

●あれよあれよの内に、世界中に金融危機が伝播して、一体この年の瀬はなんだ?と言いたくなる。

●世界のGDPの伸びの、数倍の金融資産が世界中にあふれたのが、今回の金融バブルの姿だ。いずれこうなったと言うことだろう。サブプライムローン問題は、その始まりだったということだ。

hisa wrote

2008年12月17日 (水)

◆米国市況・相変わらず!

●この年末は一体なんだ・・・と言いたくもなる・・・なにか明るい話題があまりないよね~

真央ちゃんがスケートで金メダルくらいか?

●米国住宅市況・着工数が最低を更新して、前月比18.9%減だそうだ。消費者物価指数も前月10月比で、1.7%低下した。デフレ経済に突入か?って感じだ。

●住宅・サブプライムローン担保の証券化事業から、投資銀行のうち唯一 早くから手仕舞いして損失が少なかったはずの、ゴールドマンサックスが、9-11四半期で1900億円の赤字となった。99年の上場以来 赤字の時はなく、代々の財務長官の出身会社で米国金融の代表格だったが、今回金融危機には対応できなかった。すでに8%以上の自己資本が必要な銀行持ち株会社になり、安定はするが、今までのような高収益は無理になる。

●米FOMCは 政策金利を下げる。ゼロ近辺に張り付かせる模様だが、対して日銀は0.3%の水準から下げられるか?

日米金利逆転は  更なる円高基調を助長するだけに、舵取りは微妙だね・・

hisa wrote

2008年12月 4日 (木)

◆あの原油高騰は何だった?

●原油価格が下がっている。一般の人が実感するのは、マイカーに給油する時だろう。レギュラーで今115円?位 もっと下げたかな?

●07,1月にバレル50円強だった価格が、08,7月に147ドルに達して、日本では確か、レギュラー価格で180円を超えたと思う。200ドルを超えるかも? なんて声も聞こえてた。

ちょうど日本のバブル期の話と重複する。

●ところが5ヶ月経過後に、1バレル46ドルにまで下げ、今までの熱狂は何だったかと? 思われるが、これは割と単純だね・・市場規模の小さいところに、大量の投機資金が入れば当然の事だ。35ドルまで下がるなんて話もある・・

●新しい現象では、なんと産油国が デリバティブ取引で、値下げに対抗したことかな?

ディーラーがヘッジをするのは、当たり前だが、産油国まで・・?というのが市場の反応らしい・・

メキシコが、更なる値下げを見込んで、バレル70ドルで売るデリバティブ取引をしてた事が判明した。あまりの値下げに産油国まで、ヘッジをした事がこの何ヶ月の異常な状況を説明してる。

ついこの間、消費国がOPECに対し、増産を働き掛けたのがウソの様・・だ。資源価格の高騰で、お金を溜め込んだロシアの強硬姿勢も、このところ見る影も無い。おそらく、ソ連崩壊の混乱を除けば、初めて資本自由主義の洗礼を受けたのではないか?

●金融危機の影響は甚大で、投機資金が引き上げた後には、地上の備蓄基地の原油が満杯になり、大型タンカー10隻分が米・沖合い大西洋上に停泊を強いられてるとか?まさに宴のあとの空虚感が漂っている。

●ともあれ  燃料が下がったことで、個人的にはホットした。大多数の日本人の印象だろう?良かった・・良かった!!

hisa-wrote

2008年11月23日 (日)

◆ROE偏重の末路

●先日 金融理論に大きな影響を与えた伊藤清先生の紹介をしたが、今回金融危機の原因を日経記事から紹介してみよう。

●『ROE重視』・『証券化』・『内部統制』の3つを主な原因としてあげている。

それぞれ 金融技術の進歩や企業の倫理向上について、それ自体は合理的かつ必要なものだった。

●一つ『ROE重視』はできるだけ少ない資本で、どれだけ収益を上げたかの指標だ。銀行においては分母の総資本に対して、自己資本が8%以上必要などの規制があり、ROEを継続して上げるには融資債権を早めに転売してするしかなかった。(総資産を減らして収益を上げる)

一方(自己資本の制約が少ない)証券会社は転売された債権を、MBSやCDOと呼ばれる証券化商品に組成する過程で、レバレッジを効かせて(・・自己資本を増強せず他人資本を使って)少ない資本で手っ取り早く収益を上げた。

関わるスタッフのインセンティブは、年収100億円とか桁が違っていて、批判を浴びているのは報道の通りだ。

また、債務不履行の場合の対策としては、AIG危機で顕在化したCDS(保証保険のイメージ)が活発に売り買いされ残高を膨張させた。

 何れも金融技術の勝利(・・・と思われた)で、06年までは、ROEを高める事に成功した。

●二つ 『証券化』は 「資産金融の証券化」と言う意味で、その過程で、

特別目的会社(SPV)を使って、銀行破綻の影響がSPVに及ばない仕組み(倒産隔離)を創ったり、証券化商品の信頼性確保やリスク分散、その格付けなどの整備を一定水準にまで高めた。   (・・・・と思っていた?)

ところが複雑なこともあるが、そのリスクが投資家にまで伝わらなくなってしまったと言うことらしい。結果として方便になってしまった。みんなで渡れば怖くない・・あそこだってやってるじゃないか?の世界だな~

●三つ・『内部統制』とは米で02年に成立した、SOX法(内部統制の再構築を促す企業改革法)で、銀行や証券会社の行動が厳しく監視されるようになった事がある。

これも必要だが、逆に、膨大な文書を作成する必要など、管理コストがかかりすぎて、本来の趣旨が生かされず、管理の形骸化や無責任化・脱法化を招いてしまった。  

証拠文書さえ有ればよい・格付さえ取れればよい・格付を投資家に示せばよい・余計なことはせず、言われたことだけやる・などの事なかれ主義の蔓延だ。

おおまかに言うと、こんなところが背景としてあるらしい。

記事は原因について

一見合理的だが、「三つの方便」になり下がっており、結局は屁理屈がまかり通ってしまったことと言っている。

理論や技術は、いつの時代も必要なものだが「ホトケ創って魂入れず」が壮大なスケールで行われたのが今回危機の本質では?〔筆者〕

ROE偏重から脱却して、組織としての哲学や精神的支柱を定めよ・・と記事は結んでいる。

hisa wrote

2008年11月15日 (土)

◆金融工学の父?伊藤清氏 亡くなる  

●文化勲章受賞者で、数学のノーベル賞に匹敵する第1回ガウス賞を受賞した、京都大学の名誉教授 伊藤清先生が93歳で亡くなられた。普通の人にはなじみが無いかもしれないが、米・金融の中心ウォール街で1番有名な日本人だ。

●微分方程式に確率の概念を入れて、不規則な現象を数学的に表す、「確率微分方程式」を考案した。成果は物理学・生物学や金融工学に応用されて、結果的に、今回の金融危機で注目された、デリバティブの普及に大きな貢献をした。

・・・と言うとなにか能動的に関わったように聞こえるが、実は金融の方は、97年にノーベル賞を受賞した米・経済学者マイロン・ショールズとロバート・マートンが伊藤先生の考え方を応用して発展したものだ。ご本人はいたって、学問的に研究したに過ぎないので、先のような言われ方には当惑していたような感じだった。

●「伊藤の定理」と言うのがあって、実は長い間、デリバティブの価格を算出するのに、経験でこの位の値段としか言えなかったのが、この定理を使うことで解決した。

その結果ブラック・ショールズ式と言う有名な数式が導かれた。市場でデリバティブ価格を出すには、この式で出すのだが、普通の人は中身が理解できない。実務的には、コンピュータで出てきた数値を使って取引されてるらしい。

●随分前の通貨危機のときに破綻した、米投資ファンドLTCMの経営にも関わった、先の経済学者は、破綻後に散々な言われ方をされたが、学問はいつも利用・応用されてるに過ぎない。要は道具を使う人の考えで変わってくる。

●行け行けどんどんで、今までやって来た、米国金融のある種の胡散臭さが一挙に噴出したのが今回の危機だろう。いつの時代でも迎合しない慧眼の持ち主はいるが、マスコミ等の取り上げ方などの責任も問われている。

hisa wrote

2008年10月20日 (月)

◆米国景気・お寒い年末

●米国の名目GDPは約13.8兆ドル(1400兆円)で、個人金融資産は3.26倍の45兆ドル(4550兆円)になる。(07年ベース)

よく日本の金融資産が増えたという 発表があるが、GDPは515兆円、個人金融資産は、ようやく1500兆円に届いたところだ。(2.9倍)

人口が3倍近くあるので、この差は当然だが、世界のGDPの25%を占める国の消費力は馬鹿にならない。

●それもGDPの7割が個人消費で、さらにその4割がクリスマスを含む年末商戦だそうだから、この時期に28%のGDPが稼ぎ出されることになる。

コレは世界のGDPの7%に相当する巨大な額だ。(0.25×0.7×0.4=0.07)

そんな米国NYで早くも 8割引のバーゲンセールが始まったそうだ。消費の失速が続くようだと、リストラが進み失業が増える。負の連鎖だ・・

07年初頭のサブプライムから2年で、なんと様変わりしたことか?

hisa-wrote

2008年10月 8日 (水)

◆不安の連鎖・米CDS清算へ

●世界の金融機関のサブプライム関連損失は143兆円に上る・・直近の中央銀行会合・IMFの発表だが、この数字、時が経つにつれ増えてきた。

●AIGグループを実質 崩壊に追いやったCDS(クレジット・デリバティブ・スワップ)の清算業務が始まった。金融不安は どこにどれだけ隠れた損失があるか、よく見えないと疑心暗鬼を生み、誰も資金の貸し手にならなくなる。ドルは市場に供給されても貸し出しに回らなくなるわけだ。

●ブログでも早い時期から紹介してきたが、CDSはその典型的な商品で、公開の取引市場もなく、相対取引で成り立ち統計もない。CDSの価格も高度な数式によって決まるらしく、果たして当事者が充分理解して売り買いしてるか疑問だ・・

●国際デリバティブズ協会は米住宅公社債券の信用デリバティブの清算価格を決めた。確か130兆円を超える債券が発行されてるはずで、そのうち5000億ドル・約50兆円超のがCDSの対象となっていたようだ。公社債はファニーメイが91.51% フレディマックが94%で清算との事。コレは公庫に公的資金をいれたことにより、清算の要件になったためだ。

売り手は大手金融機関やヘッジファンドなどと思われ、スワップ料の引変えに、それぞれ6%、8.49%の元本割れが確定したわけで、元本補償をすることにより多額の損失を被るわけだ。平均7.5%としても3.75兆円か?

●景気後退に伴い 公社債以外のCDS清算が広がれば、さらに損失が拡大する恐れがある。そのためNY連銀はシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)やインターコンチネンタル取引所(ICE)などを候補に、CDS市場の安定化のため、一括して取引決済をする清算機関の設立に動く様子だ。

見えないリスクの震源地になっていたわけで、処理が進めば不安はいくらか解消する見込みのようだ。

hisa-wrote

2008年9月27日 (土)

◆米銀・破綻いよいよ本格化?

●全米で預金量8位の地銀・ワシントン・ミューチュアルが破綻した。規模でいうと、日本の地銀トップ 横浜銀行の2倍規模だそうだから、かなりのもんんだね・・銀行は全米で8400行あるそうで、この一年で不良債権・延滞債権の合計は29兆円になり、倍増したそうだ。住宅価格の下落に伴い、さらに増加しそうだ。

●すかさずJPモルガンが吸収合併し、バンクオブアメリカの預金量をこえて、トップになりそうだ。今年、頭から再編が続き、アメリカに証券会社専業は無くなってしまった。

●FRBと政府が打ち出した、不良債権の買取の予算も、当初の計画通り、議会でスムーズに認められるか疑わしくなってきた。たしかにウォール街で繰り広げられていた一部金融エリートの破綻に対して、今まで縁のなかった人の視線は冷たいものがありそうだ。

●日本にも影響が及んできた。保険グループAIGの日本子会社、AIGスターとAIGエジソンの(合併予定)がどうやら、売りに出されるようだ。アリコと合算して、住友生命に匹敵する規模にまで存在感があったが、本国の保険事業以外の拡張策が裏目にでて、せっかく作った日本の地盤を失うことになる。

●米国の自動車メーカーGMは今、債務超過でこちらも破綻寸前だが、公的支援で2兆500億円規模の・低利融資を政府は認めた。GMもつぶせない会社だが、金融の不良資産処理の規模に比べれば、確かにに大したことはないと言えるね~

  冷戦終了後の、あのアメリカの繁栄は 夢幻か?

hisa wrote

2008年9月23日 (火)

◆日本金融機関のチャンス到来!

●米・金融危機の後始末を受けて、どうやら証券2位のモルガンスタンレーに三菱東京FGが出資するようだ。最大で20%9000億円というから、かなりの大型投資だ。この場合三菱東京の持分適用会社になる。孤高はゴールドマンサックスだが、どうなるか?

●一方 リーマンブラザースの破綻を受けて、アジア・日本の事業を米国同様に、英・バークレイズが買うのかと思いきや、野村FGがセリ勝ったようだ。香港の拠点を手に入れるメリットは大きいそうだ。野村は欧州法人にも関心を示していたはず。

●日本の金融危機以来、やられっぱなしだった日本のメガ金融機関の復権が目立ってきた。

●1929年以降の恐慌を背景に銀行と証券の分離が進み(グラススティーガル法1933年)、その後、世紀末まで垣根が続いたが、株式手数料の自由化の進展から収益減になり、証券大手は仲介業務から、レバレッジを効かせた自己資本を大きく上回る投資銀行業務に傾斜した。

結果が、今回の危機で、短期金融市場からの自前のファイナンスができず、資金繰りに窮した。今後は銀行傘下に入ることで、FRBからの直接融資が可能となる。

信用は回復して資金繰りは改善するが、一方で自己資本の規制があり、従来通りの業務はできなくなる。

●一方、保険業界はFRBの直接融資制度がなく、AIGは特例措置だったが、今後は監督権限がどうなるか・・・

hisa wrote

2008年9月22日 (月)

◆米・公的資金総額100兆円超に!

●先週から米金融の混乱が激しくて、なんというか、疲れてしまい推移を見てるのが一番楽な感じだ・・日本でも株式の落ち込みで損した人もいるだろう・・ついにというかやっと、リーマンブラザーズ証券の破産を踏まえて、米GDPの5%規模 ・総額1兆ドルの公的資金を投入する。

●すでに住宅公社向け2000億ドルとAIGに入れた分の計3000億ドルに加えて、あらたに7000億ドルの、金融機関向け不良資産買取資金を用意する。対象は9・17日までに設定された住宅ローンと商業ローンなどだ。

2年間の時限措置になるらしい。しかし破綻してない金融機関には、経営責任を恐れて、買取が進むかどうか疑問視する向きもありそうだ。

●証券化商品はこのところ値が付かない状態になっており、今回措置でかろうじて持ち直すが、大幅な損失は避けられない。

●米中央銀行の資産構成も劣化して、ドルの機軸通貨の地位も下がり続けている。雇用情勢も直近で45万件の失業保険申請(失業率6.1%)がされており、この25日の発表が今後を占いそうでエコノミストは注視している。雇用は景気動向と時差がないので、一番判りやすいという事だそうだ。

hisa wrote

2008年9月17日 (水)

◆米・リーマン破綻の余波

●昨日の米国大手証券・リーマンブラザーズ破綻は、新聞が休刊だったこともあり、詳細が今一だったが、だいぶ情報が出てきたね・・かつての山一證券の破綻を髣髴する話だ。あのあと三洋証券 北拓銀行 山一 長銀 日債銀 保険会社が7社?の破綻が続いてたね・・

●印象は、一言で言うと リーマンはババを引いたことかな?

証券5位のベアスターンズには、JPモルガン銀行を通じて公的資金を導入し、最終的にjpモルガン銀行傘下にした。  3位メリルリンチは リーマンを出し抜いて バンク・オブ・アメリカ銀行に吸収された。住宅公社は嫌でも公的資金投入だ。

今日は リーマンの総資産64兆円の1.6倍 =109兆円規模の保険グループAIGに対して取った措置だ。

FRB 中央銀行は担保を取った上で、9兆円規模の金融支援を行う。資本投入ではないが、公的支援には違いない。保険会社の経営自体は上手くいっており、もっぱら先に紹介した、投資銀行なみのCDSの販売など、デリバティブで大穴を開けた格好だ。

保険会社には保険のお客がいて、しかも長期の契約になる。そのため影響が大きいので、・・・という理由は、リーマンだけなぜ救済しないの?という疑問に答え切れてないような気がするね?

あと保険会社の監督権限は、FRBにはなくて各州政府の権限だ。またFRBが直接融資する仕組みもなかった。ので上記のようになった。

●たしかに日本でも米国でも、銀行は決済という仕事をやってるので、なかなかつぶせない。証券会社は所詮 たんなる民間企業で、しょうがないかという気もするが、資産規模が米倒産史上最大の64兆円はやはり、影響が大きいだろう。

ついでにといってはなんだが、リーマンまでは、資金投入はできなかったかとも思う?

hisa wrote

2008年9月12日 (金)

◆米財務局、異例なお願い

●米財務省は婉曲的だが、日本の機関投資家に個別に、米住宅公社債券を売却しないように要請した模様だ。ここまでやるのは異例なことで、当局の瀬戸際感が伝わってくる。

●日本は農林中央金庫の5.3兆円・ 三菱UFJ2.85兆円・ 日本生命2.9兆円 ・第一生命1.3兆円を筆頭に、総額約15兆円(08.3月末)を保有している。いずれも高格付で、機関投資家は危機感を共有して、協力すると思われる。

●ここまでやる理由は、世界中の中央銀行や機関投資家が、米国債並みの国家保証があるとみなして、130兆円超の保有をしていることだ。

が、すでに中国銀行が売却したなど、売りの連鎖が始まると収集がつかなくなるためだ。

●公的資金導入で、一応現在は公社債券の値は保たれ、新発債の消化も何とかというところで、売りが出ると一気に信用不安がおきかねない。

●実はこのほかにも訳がある。公社債券を保有する投資家向けに、ヘッジファンドなどがCDSというデリバティブを売ってるが(1種の保険・すでに紹介済み)、公社が政府管理下に入ったことは、CDS取引を清算する事由になる事だ。国際デリバティブ協会(ISDA)は今回の公的管理が清算事由になると決定した。

このような大きな額の清算は過去に例がないため、決済業務が膨大になる。つまりCDSを売ったほうは、元本を保証しなければならなくなり、損失額が膨らむ可能性がある。

結局ヘッジファンドへと蜜月な銀行へそのリスクが戻ってくる。CDSは公社向けだけでなく、事業会社向けのものもあるから、公社債の信用が落ちてCDSの行使が増えると、かろうじて保たれてる秩序が、一気に崩壊する可能性があるわけだ。

保証は頼んでも、権利を行使しないようにするには、公社債券の値下がりがあってはならないわけだ。このCDSを組み込んだ仕組債券も、他にだいぶあるらしく、リスクが隠れてる可能性がある。

●このほかにも欧米金融機関は、ARSと呼ばれる債券を販売するにあたり、充分なリスク説明をしなかったという理由で、米当局から投資家からの買戻しを求められている。その総額も420億ドル以上になりそうだ。

とにかく空前の金融危機といえるのでは・・・

hisa wrote

2008年9月 9日 (火)

◆米・公的資金投入20兆円超に膨らむ!

●昨日の発表からさらに、公的支援の総額が発表された。総額で2000億ドル(20兆円超になる。議会予算局で当初(今夏)検討されてた額が、25兆ドル(2.5兆円)だったから、実に8倍の規模になる。それだけ切羽つまったということだ。

●2公社の株価が10ドルを切り、07年初の7分の1の水準にいたっては、普通は倒産だ。あわせて公社債券を保有していた、海外金融機関とりわけ、最大手の中国銀行が29%を買却と発表したのが、米金融当局をあせらせた。

●財政赤字国の米は、海外からの投資資金で成り立っている。信用のない米国では、お金は集まらず、国家経営が成り立たない。ニュースを受けて各国通貨や株式もひとまず、反発して好感されてる。

●肝心の米住宅市況はゴールドマン・サックスのレポートに拠れば、まだ10%は、下げる可能性があると報告してる。GSレポートはこの世界では信用あるんだよね・・ここ出身の財務長官は多くて、ほとんど米国の中枢に近いところで仕事してる。じっさい今回危機ではサブプライム関連の損失は少ない。かつてはやっていたが早々手仕舞いしたということで、まるで信用ある自社レポートを使って、マッチポンプやってるようにさえ見える鮮やかだ。

●なにしろ根源は、住宅価格なので、底に達するまで当分危機は続きそうだ・・実際 政府筋は足りなければさらに介入するとの話をしている様子・・

hisa wrote

2008年9月 8日 (月)

●米・ついに公的資金投入

●ついにというか、やっと米国が2大住宅公社・ファニーメイとフレディマックに公的資金を導入して救済を図る。ブッシュ政権末期で土壇場の方針決定だ。

従来 共和党政権は金融について、政府の関与はさけ自由市場に任せるのがつねで、ブッシュもやっと重い腰を上げたのが今年の7月の支援法成立だった。今回措置は予定された行動で、待ったなしの状況が米政府を追いやっていると言える。

●両社は約535兆円の住宅ローンを保有し(日本のGDP規模)、米国全体1300兆円の、5割を占める。また発行する債券は、従来信用度が高く、海外の機関投資家の保有も3割の160兆円もあった。、経営悪化による債券売りなどの影響や,新発債券の消化など資金調達への影響が大きく、ひいては世界に信用不安の連鎖をもたらす恐れがあった。

日本の銀行救済とは、質も影響も格段の差があり、財政コストは2.6兆円という観測があるが、それで済むのか?というのは・・・この手の話で、どんどん増えてくるものだ。住宅市場が下げ止ったという話はまだ聞かないので、金融危機は当分続きそうだ。

●ツーレイトというのは、過去の日本の金融対応について言われたが、世界中に与える規模の大きさから言うと、遅すぎたといわれてもしょうがないのじゃないか?

サブプライムに端を発した、米景気後退は世界に影響が及ぶ。

アジア各国の通貨も軒並み下がり、韓国は7月末から1ヶ月で、1割下がった。豪州も売られてるね?・・投資資金がどんどん逃げて、97年の通貨危機を思い起こす。世界の株式も過去5年(60月)の平均値を割り込み、同時株高も終わりの様子になってきた。

hisa wrote

2008年8月24日 (日)

●米ドル外貨準備の後退

●北京オリンピックが終盤で、宴の終わりと言う陰口もあるが、その間に米国の凋落はいよいよ目に見えるようになって来た。IMFの調べだと、今3月末で、各国の金融当局が保有する外貨準備のうち、米ドル比率が63%になり、ユーロができた99年以来で最低となったらしい。

●世界の外貨準備は4兆3200億ドル(米ドル換算で475兆円)ある。このうち2兆7200億ドルが米ドルだ。(約300兆円) 99年当時70%を超えていた。一方で

ユーロは18%から27%(3月)にまで増えた。サブプライムを契機としたドル安の進行に伴い、為替リスクを避けるため、各国はドル集中からユーロなどへシフトしているようだ。

●外貨準備は、中国の1兆8088億ドル、 日本が1兆ドルくらいで、世界の半分位をしめるが、中国も日本も米ドル建て比率が大きい。中国は6~8割が米ドル建てだ。 確か住宅公社債の保有も、27%くらい有ったはず。 

 これまで海外からファイナンスすることによって、成り立っていた米国は、基軸通貨国の地位が揺らいでいる。同様に中東の産油国やロシアなども、ドル建て比率の見直しに動いており、ドルはさらに安くなり地位は低下する。米国債などは消化難になるだろう。

●さらに気になるのは、4・16ブログにも書いたヘッジファンドの経営が、いよいよ悪化してきたこと。全体で1兆9000億ドルの資産を持ってて、米金融では大きな存在感がある。大量に保有するCDO(住宅ローン債務担保証券を中心とした合成証券)の毀損もさることながら、CDS(クレジット・デリバティブ、スワップ)の売買で、ヘッジファンドと銀行の関係は、一蓮托生の関係だ。 ヘッジファンドが傾くと、銀行にも累が及ぶ。

バーナンキFRB議長も、記憶してる限りで米国の金融危機は最悪と認めている。ジョージソロスが予言?した 「米国の凋落」がまさに始まっている・・か?

hisa wrote

2008年8月20日 (水)

●いよいよ日本も資源国?

●2・7日 、5・18日のブログに書いたが、いよいよ次世代燃料・メタンハイドレートの海洋試掘が2012年にも始まる。19日に経済産業省は「開発実施検討会」を開いた。

●この意味するところは、まだ多くの日本人は気が付いてないんじゃないかと思える。誤解を恐れず言うなら、、無資源国日本が、ついに資源国になれるということだ。

●簡単に言うと  メタンガスが 日本近海の深海底に100年分位、ドライアイスのイメージでいいと思うが、シャーベット状態で埋まってると言うこと。

このうち静岡県から和歌山県沖の海域だけでも、天然ガス換算で14年分埋蔵量があるらしい。霞ヶ関の埋蔵金どころの話じゃなくて、国家の今後を左右するくらいの話だ。    2018年から商業生産に入ると言うから、かなり急ピッチだ。09年から3年間はアラスカで米と共同で陸上産出試験をやるそうだ。

●コレまでは石油という、低コストの化石燃料があったので、コスト面でメタンハイドレートに眼が行く事が難しかった。ところが石油の生産も先が見えたところに、新興国需要も高まり、値段が高騰した結果、バイオをはじめとする次世代燃料に世界の眼が向くようになった。

●実はメタンハイドレートは、随分前から知られていた。皆さん メキシコ湾サルガッソー海域の「魔の三角地帯」で 遭難船が多く、長い間 宇宙人の仕業とか言われ、ハリウッド映画にも良く取り上げられたのを知ってるかな?今では、この原因だと考えられている。

突然、深海から気化したメタンガスが、一瞬で船を転覆させたと言うことだ。船にとどまらず上空の飛行機にも被害が及んだ。

●この話 生態系や地層への影響など、環境ビジネスでもある。素人考えかもしれないが、この作業の逆の工程は、環境対策で最近注目されてる、CO2を深海底に封じ込める技術に、つながるんじゃないだろうか?

●無資源国の唯一の望みだった、原子力・高速増殖炉の開発も頓挫して、今は欧州などとの共同開発になってるはずだが、この話は産学共同で200人位の研究者が技術開発に当っており、上手くいけば日本の未来は明るいのでは?とも思える話だ・・

●最近、総合商社は、資源で相当儲かっており、資源メジャーの背中が見えるくらいの規模に近づきつつあるらしい。上手くいけば、日の丸・資源メジャーも出てくるかもしれない。

●英国がサッチャー革命後に 欧州の経済成長・優等生の位置を確保できてるのには、北海油田の産出が大いに貢献してると言われてる。

日本にとって、久々明るい話だ・・・

hisa wrote

2008年8月13日 (水)

●サブプライム危機の根源

●日経・大機小機より紹介   サブプライム金融危機の行方は米国の住宅市場がいつ下げ止まるかによる。09年終わりまでは無理とかいろんな観測がある。

●サブプライムローンを始めとした証券化商品の世界中への拡散が、危機に輪をかけている。ところでこの証券化という技術、元はといえば、BIS規制にあるらしい。コレはグローバル展開する銀行に、総資産に対して、国際決済銀行(BIS)が8%以上の自己資本を準備する事を定めたものだ。

●90年代米国の銀行は、この規制をクリアする手段のひとつとして、証券化という技術を使った結果、20年かけて資産担保の証券は急速に普及した。ちょうど日本では、バブル崩壊の後始末に悩み、同時に8%以上の自己資本を確保するのに四苦八苦していた時期だ。

●日本では当時法令で、証券化の仕組みがまだなかった?のか、分母の総資産圧縮は、貸出債権の回収や貸し渋り・貸しはがしにまわり、銀行は雨の日に傘は貸さず、晴れの日には貸すとまで批判・揶揄された。

●一方、米国では貸出債権は証券化され売却されて、銀行本体の総資産からはずされで(オフバランス化)8%規制をクリアした。代わりに売却手数料を稼ぎ、ROEを上げるというビジネスのモデルだ。                                         さらに垣根がなくなり、銀行・証券・不動産が一体になった市場になると、銀行本体の連結対象にならない、投資子会社((SIV)を創ってそこから証券化証券を売り、自己資本比率8%を意味のないものにしてきた。

●今回の金融危機は、このような規制逃れの手段が、証券化商品(資産担保証券)を通じて、世界中に拡散後、回りまわって結局 発券銀行に戻ってきたといえる。

●世界一率の規制が、皮肉にも利益の裏で、見えないリスクを産んで、大きな金融危機を招いたと言え、金融規制体系を再構築する必要があるというものだ。

●ところで日本のメガバンク、このドサクサ?にまぎれて、外銀や証券に大型投資をしている。また融資余力のない欧米銀行に代わり、ディズニーなど今まで考えられないような企業にまで、協調融資をはじめている。図体だけ大きくて収益力の劣る、邦銀にとって千載一遇のチャンスだ。がんばれニッポン!

hisa wrote

2008年8月 7日 (木)

●買われる米国

アジア・中東マネーが米国に流れ込んでる。金融危機渦中のドル安・株安をみて「割安感」が好感されてる様子。コレだけ危機感が募っても、米国に投資資金が集まる・・米国の底力が感jられる話ではあるよね?

07年中に4年前に比べ、企業買収を中心に462億ドル(5兆円近く)の投資となり、12倍に増加したらしい。クライスラービルもUAEに買われそうだ。GEにも投資予定で、投資総額が4200億円と下落前の3分の2の割安で済むらしい。

●日本の6大銀行の損失処理は、1兆円 証券・他を入れても2兆200億円。対して欧米主要10社で2300億ドル(25兆円くらい?)で株式時価総額も46兆円目減りしたようだ。

主要22社の損失で言うと3000億ドル規模、 が・・しかしまだ 下落が続く・・悩みの住宅価格は前年5月比で、16,9%下落した。それを受けて住宅公社の赤字が膨らんだが、まだ下げ止まる気配がない。一方でインフレも進んでいる。FRBは、昨日の政策金利の2%据え置き発表との間で、又裂き状態になり、当分バーナンキ議長の憂鬱が続く。

●一方 商品市場に流れていた投資資金が、米金融当局の規制から先物の解消に走り、一服感から、NY原油は下げた。

●日本では9・4から個人向け国債が募集開始だが、三菱東京UFJは個人向け社債1700億円を募集する。8年物で2~3%表面利率となる模様だ。過去最高額の募集規模で、社債のニーズが高いと見ている様子・・

ただし劣後債といわれるもので、8年を待たず、期限前に償還されることもあり得る。その分、金利は高い。同じ8年物のスーパー定期(300万未満)が0.7%の利息だから 250万以上で買えることも含めてメリットがあるかも?

どの金利水準になるか?乱高下の株式市場を嫌って質への投資に流れてる?

hisa wrote

2008年7月30日 (水)

●野村證券 765億円赤字が語るもの・・・

●野村證券が1-3月期に続き4-6月期でも赤字を出した。野村はロンドンで企業向けの信用保証デリバティブ(クレジットデリバティブ)を手がけている。この話ややこしい。

●デリバティブはそもそも、リスクに合理的な値段をつけて商品として販売し、リスクが顕在化すれば保証するというものだが、野村は債券と組み合わせて仕組債につくりあげ、おもにプロ投資家に販売していた。投資銀行の業務だ。さらに仕組み債の値下がりリスクには、米モノライン会社(金融保証会社)に保証料を払い、いわば保険を掛けていた、

●今回の話は、保証を受けたはずのモノラインの経営が傾き、保証金を受け取れなくなる可能性ができたため、堅めの引当金を計上したと言うことだ。2期計で1951億円に上る。

●欧米金融機関と比べれば10分の1程度で比較的被害は少ない。メリルはサブプライム関連CDO(住宅ローン債務担保証券)を199億ドル、シティが279億ドル、いずれも6月末で保有してる。2兆円とか3兆円という額だ。野村はすでに撤退してるのでサブプライム関連はないはずだが、結局モノライン会社の信用不安に足をすくわれた形だ。

メリルは9000億円 シンガポールの政府系ファンドから資本注入する。シティも中東・アジア系ファンドからすでに受け入れてるが、さらに資本増強を迫られるだろう。もっとも際限なく続くので出し手が限られてきているようだ。

●本質は 親亀こけたら子亀・孫亀 みんなこけたということで、信用の上塗りが、逆回りになったということだ。いつまで続くのか?米住宅市場が下げ止まるまで、続くだろう。

それはいつかと言われると良くわからない・・

hisa wrote

2008年7月15日 (火)

●日本の生保・銀行大丈夫?

●昨日の米住宅公社の公的支援発表後、日本の機関投資家の2住宅公庫債券(政府機関債)の保有額が明らかになった。それによると、3大メガバンクで計4.7兆円  生保大手4社で4兆円を超えるそうだ。

●公社自体は民間金融機関の住宅ローン債権を買い取り,

証券化した証券(RMBS)と、償還保証額の総計が530兆円あり、発行済み公社債も160兆円くらいある。あわせて690兆円超で、米国債残高が470兆円超だから、いかに巨大な数字かわかる。

●幸い日本の金融機関が保有するのは、サブプライムではなく、優良な公社債券が主なので、今のところ割と冷静だ.

この話は最悪、公社の経営危機が現実になったときの世界中に波及する場合で、余波が大変そうだ・・・その場合は、庶民にも思いがけない影響が相当出てくるだろうね・・

hisa wrote

2008年7月14日 (月)

●いよいよ顕在化・米・信用不安

●米国株・為替・債券のトリプル安を受けて、翌日一転  米財務省公的支援を表明 ・・米・住宅公社ファニーメイ・フレディマックの話だ。

米国は国土も人口も大きいので、もっともだが、約1200兆円もの住宅ローン残高があり、その半分の540兆円をファニーメイとフレディマックの2住宅公社が証券化して、世界の機関投資家などに販売している。540兆円は日本のGDPに匹敵する巨大な額だ。

●住宅価格の下落を受けて、証券化商品の劣化が比較的優良だったモノにまで波及してる。川下からついに川上まで影響は遡及し、ついに財務省とFRBは支援に踏み切る。ベアスターンず証券以来の公的支援だ。

公的支援で財務省とFRBが乗り出すなら、実質国有化だね・・

もっとも、もともと国家の機関だったものを、民営化して、また元に戻るともいえる。

●手段は財務省が融資枠を拡大、両社の株式を購入、税金は投入しない、FRBがNY連銀に公定歩合貸し出しの権限を与えるなどだ。

当座は信用不安の解消に向けたアナウンス効果の体裁をとってるが、多分、今後このシナリオどおりになるのではないか?

●今までは対岸の火事と言えた邦銀や証券も、(といっても相当の額を損失処理したが)今度はそうは言えないようだ。公社の貸付資金は国家保証といえる信用を担保に発行する債券で調達する。

この手の公社発行の債券や証券化商品を大量に持っているらしい。これからその数字がいろんなところから出てくるだろう。

●モノライン会社の信用不安どころでない、全世界に信用恐慌が起こりかねないくらいの話でよくウォッチしてみよう。

hisa wrote

2008年7月 5日 (土)

●欧州ECB金利上げの影響は?

今起きてることを要約すると・・・こんなところかね~

肩を緩めて聞いてくださいね・・

●予定通り欧州ECBが金利を0.25%上げ4.25%にした。消費者物価指数が前年同月比で4%となった事への対応だ。ECBの許容限度は2%の水準だそうだ。

●対して米FRBは同じ4%の前年比物価上昇に対し2%の政策金利(6月29日)なので実質金利はマイナス金利となる。ここで金利下げはさすがに停止し、次回8月は上げざるを得ないのではとの観測がある。

●ドルユーロ間の2.5%の金利差は、お金の流れを変える。更なるドル安の進行だ。ドル安は原油高を招き、一層の景気後退を招く。減税小切手は消費に3割しか使われてないというし、雇用者数は大幅に減少、クライスラーやなんとGMまで資金繰りの心配がレポートされている。しかしながら1987年のブラックマンデー当時と比べて、企業の収益力は向上してるので深刻な景気後退にはならないというエコノミストもいる。

●日銀はどうか?12日連続の株価下落は不安の表れだ。投資信託に流入する資金も、海外の高格付のソブリンファンドに集中している。質への逃避と言うところか?

米と同様の低金利は(無担保コール短期金利0.5%)、円キャリーをもたらし、投機資金に化け商品マーケットに流入する。

●これだけなら利上げすれば良さそうだが、景気後退との天秤や政治とのしがらみで感単には利上げに動けない。米同様に手詰まりの状態だ・・

hisa wrote

2008年7月 4日 (金)

●再び 円高誘導の薦め・・日経・大機小機より

●何事もバランスが大切だ・・物理学などでは、今の状態が決して偶然などでは成り立たないことが示されている。  熱力学の法則などでは、必ずAという独立した環境と、Bという環境があったら、いずれ必ず均衡するようになる。(エネルギー保存則)・・なにやら難しいかな?今見えている相はあくまで経過の相だ。

●温暖化も同じこと・・人間活動も大きな仕組みの中では多分例外ではないと思う・・最近の温暖化による環境循環も、大きな流れの中にすでに組み込まれているように思える・・私は神の存在をアピールする立場にはないが、温暖化の流れは宇宙の時間軸の中では、すでに神に見通されたことだろう。それより圧倒的に時間軸の短い人類が、当面何とかしようとあがいているに過ぎない・

●・・・というところで 再び大機小機からの紹介・・為替のはなし・・先に円安誘導策への欧州ジャーナリストの話を引用させていただいたが・・6年前から資源高が始まり、日本の輸入価格は昨夏までに5割上昇、交易条件が3割り悪化したとのこと・・この間54兆円の所得が流出したが貿易の黒字がコレをカバーして10兆円程度の貿易黒字を維持してきた。ところが昨8月からの金融危機で国際商品価格がオイル2倍 国際商品指数が1.5倍と急騰。交易条件はさらに15%悪化と有る。

●解決法は二つ。一つは資源の投機抑制だが、即効性に欠ける。

二つ目は円安政策の転換だそうだ。超低金利で円キャリートレードで過去4年に海外に供給した額は66兆円だそう・・

米欧の中央銀行の、この間の供給量と同じ額だそうで巨額に上る。コレは何度も日記に書いたが、結果として投機資金に回り自分の首をしめる結果になっている。

●過去6年の所得流出額計78兆円のうち、31兆円は円安の行き過ぎによるものだそうだ。円高誘導は資源高騰の影響を避ける有力手段であり、デフレを恐れるあまり、円高金利高を恐れてはいけない・・というところか?  神は為替の不均衡も見通している?それならばいつから均衡の動きになるか?

hisa wrote

2008年6月16日 (月)

●米国の黄昏?CDSの行方

経済誌「エコノミスト」から記事を紹介する。

●銀行でもどこでも誰かに資金を貸し付けるときは、焦げ付きを避けるため担保を取るだろう。信用リスクというのは、債券や融資金が間違いなく償還され、利払いを受け、金利を払ってくれることに対する、不確実性を言うわけだ。

●昔はこの不確実性をほかに転嫁する手段・担保がなくて、、不良債権になったら、債権ごと譲渡するしかなかった。(大きく損をする) 金融技術が盛んになると債券そのものを譲渡するのでなく、デリバティブ商品のひとつ=クレジット・デフォルト・デリバティブ(CDS)を取引することが多くなった。

融資とか債権の保証をデリバティブ商品にして交換(スワップ)するものだ。その想定元本額が実に45兆ドル(4500兆円)に膨らんでいる。04年から3年で9倍だ。世界の株式市場が60兆ドルと言うことだからそれに次ぐ市場になっている。問題はこの市場で主体を演じてるのがヘッジファンドで、それに融資金を出してるのが銀行と言うこと・・

●景気後退で企業のデフォルト率が高まると、融資金や社債の償還は黄色信号がともる。結果ヘッジファンドは、CDSの見返りでスワップした、企業の不良債権を抱え込み、再びリスクは銀行に戻って来る。銀行はスワップしてリスク転嫁したはずが、カバーしきれず損失となる構図だ。以前の日記にも書いたが、当面底なしの連鎖になる可能性がある。

●89年、90年代の危機には(S$LやITバブル)このような信用リスクを転嫁するデリバティブ商品・CDSなどはなかった。

デフォルトが当時と同じ水準の4%になれば、45兆ドルの4%=1兆8000億ドル(180兆円)が焦げ付く。対してこの保証の60%がヘッジファンドだが、ヘッジファンド全部の資産が1兆8000億ドルと言うから、とてもじゃないが支払いに耐えられない。

●ゴールドマンサックスのレポートでは、最終的に世界で1兆2千億ドル(120兆円)の損失が出て、うち米国金融機関は4600億ドル・46兆円 だそうだ。公表数字は1200億ドルだそうだから、今後この3倍の損失処理が必要とのことだ・

●一連の流れは 単にサブプライムローンの問題ではなくて21世紀型の金融危機と言うことだ。日本のバブル処理も額が大きかったが、仕組みは単純で、国外に危機が連鎖と言うことはあまりなかった。3500兆円あった国富は現在2700兆円まで回復したが、まだ後遺症を引きずってる。

●この処理が長引くと・・と言うより長引きそうだが、その間にドルの信認は下がり、ユーロにシフトし、ドル本位制は縮小していく。パックスアメリカーナの終焉だ。信用される通貨とダイナミックな市場で世界中からお金を集めて、財政赤字を補っていた構造が、がらがらと崩れていく・・・

hisa wrote

2008年6月 6日 (金)

●オイル高騰は日本の仕業?

●ガソリンが上がって、車使うのも控えようと言う感じの日本だが、なんとなく誰が値段を上げてるのかひとごとだ。実はこれ日本人にも応分の責任がありそう・・

●商品先物の運用大手(ヘッジファンド最大手)英・マングループの運用資産785億ドル・約8兆円の内、(運用資産が昨年比で全体で2割増えた)個人預かり資産が430億ドルだそうだ。

●、そのうち24%が日本人のお金だそうだ。(1兆円強になる?)この額は米・欧州より多い。運用スタンスは元本保証型などのリスク抑制型が多いそうで、ヘッジファンドのイメージとしては、保守的といえそうだ。先物投資が主流なので、円・ユーロ・オイル・金属など相場が上昇基調のものの持ち高を高めた結果、さらに上昇の循環だそうだ。どこで反転するかが問題だが、ジョージソロスいわく米欧が、景気後退に入った時という。

●この話、原油や 農産物が高い~高い~と文句言いながら、実は自分のお金が、運用で押し上げてることに気がついてない・・・と言う話だ。

行き場を失ったマネーが10分の一の商品マーケットから、いつ証券市場に戻ってくるかがポイントのようだ・・

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